日銀新審議委員・浅田統一郎氏が就任会見を実施、金融緩和策に一定の評価
日本銀行の審議委員に2026年4月1日付で就任した経済学者の浅田統一郎氏(71歳)が、同日に日銀本店で記者会見を行いました。浅田氏は高市政権が任命した初の審議委員となり、任期は5年間となります。
金融政策決定会合に向けた姿勢と具体的コメントの差し控え
記者会見において、浅田氏は日銀が経済・物価情勢の改善に応じて利上げを行う方針を示していることに関して、「具体的な形でコメントすることは差し控えたい」と発言しました。その上で、各種のデータや情報を精査し、今月27日と28日に開催される金融政策決定会合に臨む考えを明確に示しました。
中東情勢の緊迫化とスタグフレーションへの懸念
中東情勢の緊迫化に伴う原油価格高騰については、浅田氏は「インフレ(物価上昇)率を高める作用があることは間違いない」と指摘しました。さらに、物価上昇と景気後退が同時に進む「スタグフレーション」に陥った場合の金融政策に関して、一般論として「引き締めと緩和のどちらがいいのかは一概には言えない」と述べ、複雑な経済状況への対応の難しさを強調しました。
過去の金融緩和策に対する評価と自身の立場
デフレ脱却に向けて、黒田東彦前総裁の下で日銀が進めた大規模な金融緩和策については、「かなりの成果があった」と評価しました。浅田氏は自身について、「そういった意味で、(金融緩和と積極財政を志向する)『リフレ派』と言われることに違和感はない」と話し、過去の政策を一定の成功と見なす立場を示しました。
浅田氏の経歴と専門分野
浅田統一郎氏はマクロ経済学を専門とする経済学者で、2025年に中央大学の名誉教授となりました。今回の就任は、3月31日に退任した野口旭氏の後任としてのもので、日銀の政策決定に新たな視点をもたらすことが期待されています。



