連載「データで探る47都道府県」では、ドラッグストアが全国で2万店を超える時代の背景を探る。経済産業省の商業動態統計と総務省の人口推計を基に算出したところ、人口10万人当たりの店舗数が最も多かったのは福井県で28.55店。ゲンキーとクスリのアオキがシェア争いを繰り広げ、他社も次々と出店している。
福井県森田地区のドラッグストア激戦区
JR福井駅から車で約20分の福井市森田地区は、かつて田んぼだった場所が宅地化され、子育て世代が流入する県内でも数少ない人口増加地域だ。このエリアには、県発祥のゲンキー、石川県が本社のクスリのアオキ、九州から関東まで展開するコスモスが向かい合って出店。さらに、岐阜県が本社のV・drugやイオングループのウエルシアも近隣に立地する。
食品強化と低価格PB商品が競争の鍵
3月の週末、どの店舗でも客がひっきりなしに出入りしていた。共通するのは食品の扱いが多く、低価格のプライベートブランド(PB)商品を豊富に展開している点だ。ゲンキーでは99円のサンドイッチや199円の弁当など、破格の調理品も販売。種類も充実している。
近くに住む50代の女性は「以前はスーパーで買い物していたが、今はドラッグストアで日用品から食品までまとめて買うことが多い。価格も安くて助かる」と話す。こうした消費者の行動変化が、ドラッグストアの食品強化を後押ししている。
データで見る都道府県別ドラッグストア密度
本記事では、都道府県別に人口10万人当たりのドラッグストア店舗数を独自に算出し、ランキング形式で掲載。福井県がトップで、以下、石川県、富山県など北陸地方が上位を占める。一方、東京都や大阪府などの大都市圏は店舗数が相対的に少ない。これは人口密度が高いため、同じ店舗数でも人口当たりの数字が小さくなるためだ。
専門家は「ドラッグストアの出店戦略は、人口増加地域や競合の少ないエリアを狙う傾向がある。福井県のように地元企業が強く、競争が激しい地域では、さらなるサービス向上や価格競争が進むだろう」と分析する。
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