国際線燃油サーチャージ、最大2倍に引き上げへ 全日空・日航、6月発券分から原油高騰で
燃油サーチャージ最大2倍に 全日空・日航、6月発券分から (31.03.2026)

国際線燃油サーチャージが大幅値上げへ 全日空と日航、6月発券分から最大2倍に

米国とイスラエルによるイラン攻撃の影響で原油価格が急騰していることを受け、全日本空輸(全日空)と日本航空(日航)は、国際線の運賃に上乗せする「燃油サーチャージ」を大幅に引き上げる見通しとなった。6月の発券分から実施され、最大で現在の約2倍にまで跳ね上がる見込みだ。この値上げにより、欧州や北米を結ぶ路線では、燃油サーチャージが2万円を超える大幅な増額となる。

燃料価格高騰が背景 6~7月分に反映

燃油サーチャージは、燃料価格や為替の急激な変動に対応するため、航空会社が運賃とは別に旅客から徴収する追加料金で、2か月ごとに見直される仕組みだ。2~3月の燃料価格の上昇は、自動的に6~7月の発券分に反映される。2月末のイラン攻撃以降、燃料価格は高騰を続けており、全日空と日航は、6~7月の発券分から、4~5月の1.5倍から2倍程度に引き上げる方向で調整を進めている。

具体的な値上げ額としては、日本発の欧州や北米路線では、燃油サーチャージが全日空で2万3100円増の5万5000円、日航は2万1000円増の5万円となる見通しだ。一方、中国や台湾行きの路線では、全日空が4900円増の1万4300円、日航は5000円増の1万2400円に設定される予定である。

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過去の上昇事例と制度の限界

燃油サーチャージは世界の航空会社が導入しており、全日空と日航は2005年に導入した。過去には、ロシアによるウクライナ侵略を受けた2022年にも大きく上昇した実績がある。しかし、今回は基準となるシンガポール市場の平均価格が、イラン攻撃前に比べて2倍超に急騰しており、現行制度で想定される最高額に達する見込みだ。

今後も燃料価格の高止まりが続けば、燃油サーチャージだけではコスト増をカバーできなくなる恐れがある。航空会社の収益悪化は避けられず、全日空や日航が上乗せ額の引き上げなど、現行制度の見直しを要請する可能性も指摘されている。

消費者や観光業界への影響懸念

今回の燃油サーチャージの大幅値上げは、消費者の旅行控えや訪日客の減少につながる可能性がある。原油価格高騰の影響は航空業界だけでなく、広く経済全体に波及する懸念が強まっている。旅行計画を立てている人々は、早めの予約や費用の再検討を迫られることになりそうだ。

全日空と日航は、燃油サーチャージの引き上げについて、燃料コストの急激な上昇に対応するためのやむを得ない措置と説明している。しかし、利用者にとっては負担増が避けられず、今後の動向に注目が集まっている。

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