花王、物言う株主からESG対応迫られる パーム油調達の課題
花王、物言う株主からESG対応迫られる パーム油調達の課題

環境や人権をめぐるリスクが、企業を揺さぶっている。日用品大手の花王は、物言う株主からサプライチェーンにおける問題への対応を迫られた。ESGの「優等生」とされる花王に何が起きたのか。その課題は、日本企業全体に突きつけられている。

臨時株主総会の緊迫

「当社の取締役会は反対しています」。4月30日、東京都内で開かれた花王の臨時株主総会は、緊迫した雰囲気で始まった。出席者によると、議長の長谷部佳宏社長が冒頭、筆頭株主のアクティビストファンド、オアシス・マネジメントによる株主提案に「反対」を宣言した。

株主提案の内容

花王株の12.5%を握るオアシスは、花王の取引先である複数のパーム油や紙・パルプ業者について、森林破壊や人権侵害への関与が疑われるとして調査を求めた。「企業価値にダメージを与えかねず、グリーンウォッシュの懸念がある」と、セス・フィッシャー最高投資責任者は主張していた。

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この総会は大株主のオアシスの請求により招集され、議題もオアシスの提案1件だけだ。補足説明を求められたオアシス幹部は「ESGと供給網の問題は花王の企業価値に重大な影響を及ぼす」と迫った。

花王の反論

花王側は反論し、「事実と異なる記述がある」として、提案に反対する姿勢を明確にした。しかし、株主からは「なぜ調査しないのか」との声も上がり、議論は白熱した。

パーム油問題の背景

パーム油は石鹸や洗剤など多くの製品に使われるが、その生産過程で熱帯林の伐採や労働者への人権侵害が指摘されている。花王は持続可能なパーム油の調達を掲げてきたが、サプライチェーン全体の管理には課題が残る。

日本企業への波及

今回のケースは、ESG対応が不十分な場合、株主からの圧力が強まることを示している。花王のような優良企業でも、サプライチェーンの透明性が問われる時代となった。日本企業全体として、サプライチェーン管理の強化が急務である。

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