米国の中堅銀行、ファースト・リパブリック・バンク(カリフォルニア州サンフランシスコ)は1日、経営破綻した。同行は預金流出が止まらず、経営が急速に悪化していた。米連邦預金保険公社(FDIC)が管財人に就任し、JPモルガン・チェースが預金の一部など事業を買収することで合意した。
経営破綻の経緯
ファースト・リパブリック・バンクは3月以降、米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻やスイスのクレディ・スイスの買収など、金融システム不安を背景に預金流出が加速。4月24日に公表した第1四半期決算では、預金が1000億ドル以上減少し、純利益も大幅に減少していた。同行は資金調達のために資産売却を模索していたが、投資家の支援を得られず、経営破綻に追い込まれた。
JPモルガンによる買収
FDICは、ファースト・リパブリック・バンクの預金の一部と一部の資産をJPモルガン・チェースに売却することで合意した。JPモルガンは、約920億ドルの預金と約1730億ドルの融資など一部の資産を取得する。FDICは、預金保険基金から約130億ドルの負担を見込んでいる。JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「この買収は当社のバランスシートを強化し、金融システムの安定に貢献する」とコメントした。
金融システムへの影響
今回の経営破綻は、米国では今年に入って3行目の大手銀行破綻となる。米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融システムの安定を図るため緊急融資制度を拡充するなど対応に追われている。市場では、中小銀行の預金流出が続けば、さらに経営破綻が相次ぐ可能性があるとの懸念が広がっている。バイデン大統領は「預金は保護され、金融システムは安定している」と強調した。



