東邦銀行は15日、2026年3月期の連結決算を発表した。純利益は123億5300万円(前年同期比65.9%増)となり、5年連続の黒字を確保した。売上高にあたる経常収益は924億6500万円(同31.3%増)、経常利益は170億9000万円(同52.6%増)で、3年連続の増収増益を達成。連結の経常収益と単体の純利益は、いずれも過去最高を記録した。
好調な業績の背景
業績好調の要因として、日本銀行による政策金利の引き上げに伴い、運用利回りが改善したことが挙げられる。また、事業性貸し出しや住宅ローンを中心に貸出残高を着実に積み上げたことも寄与した。預かり資産も大きく躍進し、昨年1月に締結した野村証券との業務提携により、金融商品仲介口座残高は順調に推移。預かり資産は前年同期比3481億円増の1兆2533億円を計上した。総預金と合わせた総預かり資産は過去最高の7兆4287億円(同3565億円増)となった。
貸出金と収益構造
貸出金も過去最高の4兆2506億円(同1966億円増)を記録。県内の不動産業や卸売業において、運転資金や設備投資向けの貸出残高が増加したほか、個人ローンや公共貸し出しも拡大した。投資信託解約損益を除くコア業務純益は189億3400万円(同63億1900万円増)となった。初任給の引き上げや賃上げに伴う人的資本投資、デジタル化への成長投資により経費負担は膨らんだが、資金利益や役務取引等利益が収益を押し上げた。
リスク管理と健全性
米国の関税政策に伴う影響が懸念されたが、企業への伴走支援に注力したことで、与信関係費用は低水準を維持。経営の健全性を示す連結の自己資本比率は11.73%(同0.98ポイント増)と改善した。
今後の見通し
2027年3月期の連結業績予想は、経常収益1042億円、経常利益196億円、純利益130億円を見込んでいる。
配当方針の変更
東邦銀行は15日、2026年3月期の期末配当金について、2月に予想した1株当たり9円から10円(前期実績5円)に増配すると発表した。中間配当7円と合わせた年間配当は過去最高の17円となる見通し。また、2027年3月期以降の株主還元方針として、安定的な配当を継続的に行う前提で、連結純利益に対する配当性向の目安を40%に引き上げる。2027年3月期の配当予想は、1株当たり中間・期末とも10.5円、年間21円(配当性向40.3%)を見込む。



