漂着したミンククジラの死骸、骨格標本として活用へ
鳥取県は、北栄町の海岸に漂着したクジラの死骸を骨格標本として活用するため、町内の町有地に埋設しました。この取り組みは、約3年間埋設した後に骨を取り出し、県立博物館で展示することを目的としています。
クジラの発見と処理の経緯
クジラは、2月28日に北栄町の海岸で漂着しているのが発見されました。体長は約7メートルで、雄のミンククジラの成体とみられています。波で流されないよう、海岸近くの川に移され、ロープで固定されていました。
3月12日には、業者が重機を使って川からクジラを引き揚げ、県立博物館の職員らが体長などを詳細に計測しました。その後、頭部、胴部、尾部に解体され、埋設場所に運ばれました。
博物館の専門家による説明
県立博物館の田辺佳紀主任学芸員は、このクジラについて次のように説明しています。「漂着個体としては非常にきれいで、骨の損傷もほとんどありません。内臓もきれいな状態で残っており、DNA鑑定を行って種類を特定したいと考えています」と述べました。
さらに、田辺主任学芸員は、「全身骨格として博物館に展示し、県民のみなさまにその大きさを実感してもらえればと思います」と期待を込めて話しました。
今後の計画と意義
埋設されたクジラは、約3年間土中で自然分解され、骨だけが残るように管理されます。その後、骨を取り出して清掃・処理を行い、博物館での展示に備えます。このプロジェクトは、以下の点で意義深いものです。
- 漂着したクジラを廃棄せず、教育・研究資源として有効活用する。
- 県民に海洋生物の大きさや生態を直接感じてもらう機会を提供する。
- DNA鑑定を通じて、ミンククジラの個体群や健康状態に関する科学的知見を深める。
鳥取県では、過去にも漂着したクジラを標本化した事例がありますが、今回のように状態の良い個体を埋設する手法は、骨の保存状態を高める効果が期待されています。関係者は、3年後の展示に向けて準備を進めていく方針です。



