日産の生産移管で福岡県が補助金を用意、服部知事「大きなチャンス」と強調
日産生産移管で福岡県が補助金、知事「大きなチャンス」

日産の生産移管で福岡県が積極支援、服部知事「大きなチャンス」と強調

福岡県は、過去最大規模となる総額2兆3000億円の2026年度一般会計当初予算案を編成しました。この中で、自動車産業の強化に向けた新たな施策が注目を集めています。

電池工場断念の落胆から一転、生産移管を好機と捉える

「これは我々にとって大きなチャンスだ」。服部誠太郎知事は、2月13日の新年度当初予算案発表記者会見で、日産自動車の九州工場(苅田町)への生産集中方針について、こう力強く語りました。

日産自動車は昨年7月、国内の主力工場である追浜工場(神奈川県横須賀市)の生産を終了し、九州工場に移管することを正式に発表しました。この決定は、約2か月前に北九州市での電気自動車向け電池工場建設断念が表明された後の動きであり、当初は県や市に落胆が広がりました。

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しかし、日産の経営幹部は九州工場を「最重点の位置付け」と強調しており、福岡県はこの生産移管を地域経済活性化の絶好の機会と捉えています。

九州工場の重要性と新たな役割

九州工場を運営する日産自動車九州は、ミニバン「セレナ」やSUV「ローグ(エクストレイル)」を製造しており、日産グループの国内生産の約5割を担う重要な拠点です。

ここに追浜工場で生産されている小型車「ノート」などの製造が移管されることになり、新たに約1000人規模の従業員が必要との見通しも出ています。この大規模な生産移管は、九州地域の雇用創出と産業基盤の強化に大きく貢献することが期待されています。

5億5000万円の補助金でサプライチェーン強化

福岡県はこの好機を確実なものとするため、新年度予算案に「自動車産業のサプライチェーン(供給網)の強靱化」として5億5000万円を計上しました。

この補助金は、完成車メーカーに部品や材料を供給する企業を対象としており、増産のための設備投資や技術開発費用を原則2分の1(上限あり)で支援するものです。県内の自動車関連企業の競争力強化と生産体制の整備を後押しする重要な施策となっています。

従業員の円滑な移転に向けたきめ細かい対応

追浜工場の生産終了は2027年度を予定していますが、従業員の転籍や新たな人材確保が順調に進むかについては不透明な部分も残っています。

服部知事は「不安なく来てもらえるよう市町村ときめ細かく対応したい」と述べ、住宅情報の提供や教育環境の整備など、移転する従業員とその家族をサポートする取り組みを進めています。このような総合的な支援体制が、生産移管の成功に不可欠な要素となっています。

福岡県の積極的な姿勢は、自動車産業の構造変化を地域発展の契機に変えようとする意欲的な試みとして、九州経済全体に大きな影響を与えることが期待されます。

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