JR東日本は19日、京浜東北線の上野駅で、日中にレールを交換する異例の作業を実施した。保線作業は通常、終電後から始発までの夜間に行われるが、東京都心での日中のレール交換は約19年ぶりとなる。同社は、作業員の人手不足が深刻化する中、働き手の確保に向けて今後、夜間から昼間への作業シフトを進める方針だ。
安全性と効率性の向上を目指して
19日の作業は正午前後に行われた。同線は21日まで、日中の快速運転を取りやめ、全列車を各駅停車に変更。午前10時半から午後3時半までの間、田端―田町間で南北両方向とも、隣を並走する山手線の線路へ列車を迂回させた。山手線も日中は運転間隔が比較的空いており、京浜東北線と交互に列車を走らせることで作業を可能にした。
夜間のレール交換は照明を頼りに多くを手作業で行うのに対し、昼間はより安全で効率的に進められる。作業時間を比較的長く確保でき、機械も活用できる。設備工事担当の志野達也さんは「お客さまへのご迷惑を最低限に抑えながら、できれば首都圏でも月に2~3割は作業を昼間にシフトしていきたい」と話す。
京浜東北線と山手線では、2006年と2007年に「リフレッシュ工事」として昼間のレール交換などを実施した。当時は収入面でメリットのある夜間の仕事を望む作業員が多く、その後、昼間の作業は行われなくなった。
労働環境改善へのニーズ
最近はプライベートな時間を確保したいなど、就労意識が変化している。JR東日本が首都圏の作業員1000人以上を対象に行ったアンケートでは、67%が「作業を昼間にしたい」と回答した。
同社は今年6月、9月、11月に月1回、横須賀線の東京―品川間で土曜を終日運休とし、金曜の終電後から日曜の始発電車までの時間に、トンネルの補修工事などを行う予定だ。



