千葉県市川市に住む50代の湊さん夫妻が、築50年を超える自宅を自らの手でカラフルに改装し、老後も人が集まる場所として楽しんでいる。その取り組みが「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2025」で総合グランプリを受賞した。
偶然の縁で購入した築34年の家
実は、マミさん自身も高校生までM1住宅で育っていた。そんな縁もあり、夫妻は当時築34年だったその家を購入することに。購入時は傷みが激しく、大工の友人に声をかけ、引越し前日まで仲間たちと一緒に天井・床・屋根・水まわり設備を修繕した。セイヤさんは笑いながらこう振り返る。「当時の持ち主の方に、『え、建て替えずに、これに住むんですか?』って驚かれたぐらい、ボロかったんです」。それでも2人は、この家の「四角い外見」を含めた雰囲気が好きだった。
Beforeの外観と現在の外観
Beforeの外観は淡白な色合いの外壁で、部分的に塗装の激しい傷みが見られた。現在の湊家は、箱型のユニットを組み合わせた外観で、開発当時は未来的な工業化住宅として注目された。
20年間育て続けた家と地域コミュニティ
引越した当初は白ベースだった内装が、20年の暮らしの中で、マミさんの感性でじわじわとカラフルに育っていった。柱には子どもたちの身長がたくさん刻まれ、壁にはマミさんがセイヤさんへの誕生日プレゼントとして絵を描いた。
Beforeのリビング・ダイニング
Beforeのリビング・ダイニングは、ダイニング上にも普通に天井が張られていたため、今より開放感が少なく、カラフル度合いも控えめだった。現在のリビング・ダイニングは、カラフルで開放感あふれる空間に生まれ変わった。
マミさんはそのセンスを生かして、2019年ごろからアート教室を開いている。一方のセイヤさんは、自転車まわりのプロダクトを扱う店を長年営み、市川を拠点にコミュニティづくりを続けてきた。海外から面白い自転車乗りたちが集まるようになり、この家にも多くの人が泊まった。
家族構成が変わり始めるタイミングでリノベーションを決意し、現在も進化を続ける湊家。老後も人が集まる場所として、これからも愛され続けることだろう。



