水産庁は18日、日本海沿岸におけるズワイガニの年間漁獲枠の上限を、現行から19%引き下げて3000トンとすることを決定した。これは、海流変化の影響により2027年には成体のカニの数が現在の半分程度に減少する可能性があるためで、資源保護を目的とした措置である。対象海域は富山県から島根県にかけての日本海沿岸で、期間は今後5年間となる。
水産政策審議会で了承
この決定は、18日に開催された水産政策審議会の分科会で了承された。水産研究・教育機構の調査によると、この海域におけるズワイガニの推定資源量は2025年時点で約2万8000トンとなっている。これは、漁業者が小型のカニの保護に積極的に取り組んだ結果、2022年の約1万2000トンから大幅に回復した数字である。現行の漁獲枠(2025年7月から2026年6月まで)は3700トンに設定されていた。
資源保護の背景
ズワイガニの資源量は、海流の変化や漁獲圧の影響を受けやすく、持続可能な漁業を維持するためには適切な管理が不可欠である。今回の漁獲枠削減は、将来の資源減少リスクを未然に防ぎ、安定した漁獲を長期的に確保するための予防的な措置と位置づけられている。水産庁は、漁業者や関係機関と連携しながら、資源管理の徹底を図る方針だ。
今後の見通し
今回の措置により、漁業者には短期的な収入減少が予想されるが、資源の持続可能性を優先した判断となった。水産庁は、5年間の期間中に資源量の動向を注視し、必要に応じてさらなる調整を行う可能性もある。また、漁業者への影響を緩和するための支援策についても検討が進められる見通しである。



