高収入ほど幸せとは限らない…年収1000万円台前半で幸福度が頭打ちになる分岐点
高収入ほど幸せとは限らない…幸福度の分岐点は年収1000万円台前半

高収入の人ほど幸せなのか。多くの人は「きっとそうだろう」と考えるかもしれません。しかし、世界160カ国を対象にした研究から、必ずしもそうとは限らないことが分かってきました。お金で解決できることと、お金では満たせないことがあり、その違いを理解していないと、高所得でも不安だらけの人生を送ることになるといいます。

高所得者の「人生はうまくいっている」という評価と、日々の不安のギャップ

アメリカのギャラップ社が行った世界規模の幸福度調査では、高所得者ほど「自分の人生はうまくいっている」と評価する傾向がある一方で、日々のストレスや不安、怒りといったネガティブな感情が低くなるわけではないことが明らかになりました。高級マンションに住み、周囲から「成功している人」と見られていても、夜になると「もっと結果を出さなければ」「今の生活を維持できなくなったらどうしよう」と不安で眠れなくなる人もいます。

生活水準が高くても心が休まらない理由

高所得者ほど仕事の責任が重く、常に成果を求められ、自由に使える時間が少なく、競争や比較にさらされる環境に置かれやすいことが指摘されています。収入が上がるにつれて期待されるパフォーマンスも上がり、プレッシャーも増大します。その結果、生活水準は高いのに心が休まらないという、一見矛盾した状態に陥りやすくなります。

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OECD(経済協力開発機構)は、人間の幸福を「所得」「生活の質」「主観的な満足感」の3つの柱で捉えるモデルを採用しています。その中で一貫して指摘されてきたのは、所得が一定の水準を下回ると幸福度は大きく下がるということです。特に長時間労働、睡眠不足、人間関係の希薄さ、心身の不調がある場合、高所得であっても幸福度は低下するといわれています。

幸福度が頭打ちになる年収の分岐点

幸福度を左右するのはお金だけではありません。お金で解決できることと、できないことの違いを理解することが重要です。研究によると、年収が一定の水準に達すると、それ以上収入が増えても幸福度はあまり上がらなくなることが分かっています。その分岐点は「年収1000万円台前半」とされています。15万円から20万円への収入増加と、100万円から105万円への収入増加では、感じる満足感に大きな違いがあります。最初の1杯目が満足感のピークであるように、お金による幸福度の向上には限界があるのです。

「100万円もある」と考えるか、「100万円しかない」と考えるか。お金に対する捉え方によって、不安の種は安心の土台にも変わり得ます。お金は人を幸せにしてくれるのか。その答えは、お金との向き合い方次第かもしれません。

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