NHK大河ドラマでまだ主役になっていない戦国武将、宇喜多直家(1529〜1582年)への注目が高まっている。地元・岡山では約9万人の署名が集まり、岡山市長がNHKを訪問するなど、大河ドラマ化を求める誘致活動が活発だ。
直家は備前国(現在の岡山県南部)の戦国大名で、謀略と外交を駆使して備前・美作・備中に及ぶ勢力を築き、最終的には主家の浦上氏を追放して独立。後に織田信長の傘下に入った。嫡男の秀家は豊臣政権の五大老にまで上り詰めたが、関ヶ原の戦いで西軍につき敗北。八丈島に流され、宇喜多家は事実上滅んだ。直家は岡山城と城下町の基礎を作り、現在の岡山市の礎を築いた人物とされる。
「戦国三大梟雄」イメージの覆り
一方で直家は「戦国三大梟雄」のひとりとして知られ、謀殺・暗殺を繰り返した残忍な武将というイメージが長く定着してきた。しかし、そのイメージが近年、史料や最新研究によって覆されようとしている。
今年2月には、大河ドラマ「豊臣兄弟!」で柴田勝家役を演じる山口馬木也が隣の総社市出身という縁で、岡山城で豆まきを実施。7月5日には秀吉役の池松壮亮、蜂須賀正勝役の高橋努、黒田官兵衛役の倉悠貴を招いたトークショーも開かれた。備中高松城の水攻めにゆかりのある役を演じる出演者を招いたという。
誘致活動の広がり
県内市町村で構成する「戦国宇喜多家の大河ドラマ誘致を応援する自治体の会」には、直家の版図と関係のない自治体も参加している。
直家は現在放送中の「豊臣兄弟!」にも登場するが、その役割は毛利輝元に「大義はあるのか」と詰め寄る状況説明にとどまる。それでも、地元の熱意は本物だ。



