テレビ東京は23日、17日に74歳で亡くなった作家・村上龍さんへの追悼コメントを発表した。2006年から20年間にわたって経済報道番組『カンブリア宮殿』のインタビュアーを務めた村上さんに感謝を伝えるとともに、今年3月の最後の出演で残した直筆メッセージ「死&生」に言及した。
20年間一度も休まず、1,000人以上のゲストと対話
テレビ東京は「この度の村上龍さんのご逝去を悼み、心よりお悔やみを申し上げます」と追悼。村上さんが2006年から今年3月まで『カンブリア宮殿』に出演してきたことを振り返り、「この間一度も番組をお休みすることなく、経営者を中心に延べ1000人を超えるゲストをスタジオに迎え、作家ならではの鋭い視点で様々な話を引き出し、他に類を見ない経済番組の形を作っていただきました」と、その功績をたたえた。
最後の出演で「死&生」のメッセージ
さらに、村上さんが番組の最後に、その回ごとの思いを直筆のメッセージにしたためてきたことにも言及。「多くの人に気づきを与えてくださいました。最後の出演では『死&生』とのメッセージを残され、最後まで作家としての独自の美学を表現されました」と振り返った。
勇退時には「作家は、死なず、ただ立ち去るのみ」
村上さんは今年3月26日の放送をもって、番組開始から丸20年の節目に、長年コンビを組んできた小池栄子とともに勇退。4月からは作家の金原ひとみ氏と音楽クリエイターのヒャダインが後任を務めている。
テレビ東京は「勇退にあたっては『作家は、死なず、ただ立ち去るのみ』という言葉を残され、作家としてこれからますますのご活躍を期待していただけに、今回のご逝去には大変驚いております」と、突然の訃報に驚きを表明。最後に、「村上龍さんのこれまでのテレビ東京への多大なるご貢献に対して、最大限の感謝の思いをお伝えする次第です。本当にありがとうございました」と結んだ。
村上龍さんの経歴と主な受賞歴
村上龍さんは、1952年2月19日生まれ、長崎県佐世保市出身。武蔵野美術大学在学中の1976年、デビュー作『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞と芥川賞を受賞。1981年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、2005年に『半島を出よ』で野間文芸賞と毎日出版文化賞を受賞した。ほかに『愛と幻想のファシズム』『五分後の世界』『13歳のハローワーク』など著書多数。小説の執筆に加え、映画監督としても活動した。2026年10月17日に死去。74歳だった。