Netflixシリーズ『今際の国のアリス』は、異世界へと変貌した東京に迷い込んだアリス(山崎賢人)とウサギ(土屋太鳳)らが、生き残りをかけて命懸けの「げぇむ」に挑むサバイバルアクションだ。シルバーウィークのまとまった休みに、全3シーズンを一気見するのにぴったりの作品となっている。
アリスとウサギ、対照的な主人公たち
主人公のアリスは、ゲーム好きで無気力に日々を過ごしていたが、“今際の国”で生きる意味を見いだしていく。抜群の頭脳でゲームの仕組みを読み解くだけでなく、仲間とともに現場で考え、突破口を見つけようとする。山崎賢人の繊細な演技もあって、その成長を追いたくなるキャラクターだ。
もう一人の主人公・ウサギは、アリスとは対照的に身体能力が大きな武器。登山家の父を持ち、高い場所を軽々と移動し、危険な場面でも自ら飛び込んでいく。守られるヒロインではなく、自分の力で生き抜こうとする強さが頼もしい。身体能力の高さでも知られる土屋太鳳だからこその説得力がある。
医大生チシヤから武闘派アグニまで、推したくなるキャラクターが続々
知的なキャラクターが好きなら、村上虹郎演じる医大生のチシヤも外せない。アリスが現場で考えながら答えを導き出すタイプなら、チシヤはゲームそのものを一歩引いて眺める“メタ視点”の持ち主。他人を観察し、盤面を操るように動きながら、自分の生死にさえ執着していないような余裕を見せる。シーズン2で、自分とは異なる考えを持つ相手と本気で向き合う展開も、このキャラクターの大きな見どころだ。
青柳翔演じるアグニは、圧倒的な強さを誇る武闘派。一見すると荒々しく近寄りがたいが、物語が進むほど、彼が背負ってきた過去や仲間への思いが見えてくる。その姿には、どこかブルース・ウィリスを思わせる往年のアクションヒーローのような格好よさも。力で敵を倒すだけではない、人生の重みを背負った“大人のヒーロー”なのだ。
クイナとキューマ、強烈な存在感を放つキャラクター
朝比奈彩演じるクイナもぜひ推したい一人だ。関西弁で飄々と話し、開放的なビキニ姿でかっ歩する姿はなんとも軽やか。一方で抜群の格闘能力を持つ彼女は、トランスジェンダーの女性として自分らしく生きるまでに、家族との葛藤を経験してきた。そんな過去と彼女の強さが重なるシーンを見ると、単に「戦えるキャラクター」ではないクイナの魅力が鮮烈に浮かび上がってくる。誰かを守るために戦える強さも、彼女が多くの人を惹きつける。
アリスたちのいわば敵役でありながら、強烈な存在感を放っているのが、シーズン2で登場する山下智久演じるキューマだ。「ようこそ、俺たちのゲーム会場へ」という最初のセリフから、その姿に驚かされる。ヌーディストという設定のため全裸で登場し、山下は惜しげもなく鍛え上げた肉体美を披露。「裸の魂で、全力で対話しようぜ、アリス」などと、キザすぎるセリフまで、この作品の突き抜けた世界観によく似合っている。ただ、単なる奇抜な敵役ではない。命懸けの状況でさえゲームを楽しみ、アリスたちと真正面から向き合うキューマは、独特の人生観を持つ人物でもある。
ここで挙げた6人以外にも推したくなるキャラクターはまだまだいる。思わず憧れるような格好よさから、目をそらせなくなる不気味さまで、さまざまな魅力を持つ人物がそろっているのも、この作品の面白さだ。しかも、見るのをやめられなくなるストーリー展開が次々と待ち受ける。
Netflixのグローバルランキングでも上位を記録し、世界中の視聴者を夢中にさせてきたデスゲームの世界をまだ体験していないなら、まとまった時間が取れるシルバーウィークは絶好の機会。推しが生き残るのか、否か。ドキドキしながら全3シーズンを一気に駆け抜けるしかない。



