「北の国から」ロケ地の旧布部駅、住民の手で観光施設に再出発
「北の国から」ロケ地の旧布部駅、住民の手で観光施設に再出発

テレビドラマ「北の国から」のロケ地で、2024年に廃駅となった北海道富良野市の旧布部駅が、住民たちの手で観光施設として再出発した。クラウドファンディングで得た寄付金でJR北海道から駅舎などを取得した住民たちは、「ドラマの思い出やローカル線の魅力に触れられる場所にしたい」と意気込んでいる。

ドラマの名場面がよみがえる駅舎

布部駅は1927年(昭和2年)に開業。長年、森林資源開発の交通拠点の役割を果たした。駅を一躍有名にしたのは、81年に放送された「北の国から」だ。第1話で田中邦衛さん演じる主人公・黒板五郎が、東京から故郷の富良野に移り住むため、幼い純(吉岡秀隆さん)と蛍(中嶋朋子さん)を連れて降り立った。木造の旧駅舎の前には、脚本を手がけた倉本聰さん(91)直筆の「北の国 此処に始まる」という木碑が立つ。

この駅も通るJR根室線の富良野―新得間が2024年に廃線となり、駅としての役割は終わった。そこで立ち上がったのが、富良野市で観光ガイドを務める松原良成さん(56)。鉄道とドラマのファンで、地元住民らで有志の会を結成すると、JR北から旧駅舎を無償で借り、屋根の雪下ろしなどの管理を担ってきた。

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クラウドファンディングで駅舎を取得

「ここはドラマを見た人にとって、ただの駅ではない。ローカル線を愛する人たちにも魅力的な場所で、なくしたくない」。再び人々が集う場にしようと昨年8月、クラウドファンディングを始めた。約2か月で485万円が集まり、これを元手にJR北から駅舎と周辺の土地約3000平方メートルを取得した。

旧駅舎には、新たにドラマの関連グッズや写真、出演者のサインを飾り付けた。手押し式のトロッコを用意し、廃線となった線路で観光客が乗車体験できるようにもした。

観光施設としての新たな一歩

観光施設として再出発を果たした7月25日、松原さんは、友人から借りた国鉄時代の駅長の制服を着て観光客を出迎え、トロッコに乗って喜ぶ観光客らを笑顔で見つめた。

施設では今後、そばの提供やカフェなど様々なイベントを予定する。松原さんは「これからも人が集まる場所にして、地域を元気にしたい」と話していた。施設は不定休で、X(旧ツイッター)のアカウント「布部駅再生プロジェクト(@nunobestation)」で確認できる。

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