奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)に描かれた極彩色壁画(国宝)を保存・公開する「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」の開館10周年を記念し、文化庁は9月19日から、三つの壁画を公開する。無料だが、事前申し込みが必要だ。
10周年記念で三つの壁画を一挙公開
四神の館は2016年9月24日、実物の極彩色壁画を保存・公開する国内初の施設としてオープンした。今回の一般公開は10周年記念として、石室南壁に描かれた「朱雀(すざく)」と北壁の「玄武(げんぶ)」、東壁の「青竜(せいりゅう)」の三つの壁画を一挙公開する。
いずれも古代中国思想の方角や季節のシンボル「四神」と呼ばれる神獣で、ガラス越しに見ることができる。
世界遺産の構成資産の一つ
キトラ古墳は、7月末にユネスコの世界遺産に登録された「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産の一つ。極彩色壁画は、「飛鳥美人」で知られる高松塚古墳の国宝壁画とともに、飛鳥時代の活発な国際交流の実情を示す貴重な文化財とされる。
特に朱雀は、高松塚古墳では、描かれていた可能性が高い石室南壁の一部が盗掘によって破壊されており、キトラ古墳だけに確認されている。今にも羽ばたこうとする姿が描かれ、鮮やかな赤色や精緻な筆づかいを見ることができる。
公開期間とアクセス
公開は10月18日まで(9月30日と10月14日は閉室)。期間中の土・日・祝日には、近鉄飛鳥駅からの臨時バスも運行される予定で、文化庁は公共交通機関の利用を呼びかけている。
四神の館では10月3日~13日、プラネタリウム「天文図と中国星座」も開く。上映時間は約15分。午前9時45分~午後4時15分に上映される。
事前申し込みは8月23日までに、文化庁のホームページ内にある事務局のページから。往復はがき(当日消印有効)でも可。問い合わせは事務局(06・6281・3060)へ。



