日本屈指のベストセラー作家・東野圭吾氏が、自費でスノーボード大会「スノーボードマスターズ」を開催している。その背景には、スノーボードへの感謝と恩返しの思いがあった。
ユニークな種目設計
東野氏は「スノーボードが本当にうまいのは、結局誰なのか決めよう」という素朴な発想から、独自の種目設計を行った。スノーボードマスターズでは、滑走タイムを競う「バンクドスラローム」と、滑りの美しさと空中技を比べる「フリーライディング+ジャンプ」の2種目で総合力を採点する。昨年の様子では、ジャンプ台を含むコースはスタッフが手弁当で作った。
スノーボード・ジャーナリストの野上大介氏は「トップライダーが目指す大会が日本から消えてしまった中、東野さんの大会が若い五輪選手とレジェンド的なベテランが真っ向から競う場として定着してほしい」と期待を寄せている。
スノーボードに恩返し
東野氏は「スノーボードをしたおかげで、僕にはいろいろな出会いがありました。手に入れたものもたくさんあります。今の自分が存在する理由の8割方は、スノーボードがもたらしてくれたものだとすら思っています」と語る。
かつてはスノーボーダーが活躍できる華々しい大会があったが、今では少なくなった。そのため「そこに僕が恩返ししようと思った」という。東野氏は「スノーボードを一生懸命やっている人たちに目を向けると、かつては彼らが活躍できるような華々しい大会があったのに、今ではすっかり少なくなっている。それなら、そこに僕が恩返ししようと思った」と説明する。
東野氏はスノーボードを題材にした小説だけでも4冊あり、日本国内で合計300万部ほど売れた。映画やドラマにもなり、「これだけでももう十分にありがたくて、恩返しするのに十分に値します」としている。



