銀座のクラブに勤務する筆者が、夜の街に出没するちょっと残念なおじさんを紹介するシリーズ。今回取り上げるのは「彼氏ヅラするおじさん」です。
女子高校生化するおじさん
銀座などのクラブに通う男性の多くは、ガールフレンドでも妻でも、またはお友だちでさえもない、ご自身のプライベートには全く無関係で、それゆえに「お気楽」な話し相手としてホステスたちを可愛がっています。頭を空っぽにして、心ゆくまでくつろげる場所。いわば、外付けの「居間」のような場所です。銀座のクラブだけでなく、飲み屋さんって多くの男性にとってはきっとそのような場所なのだろうと想像しています。
ところが、大昔に勤めていたキャバクラでのこと。後輩の元気がないので「なにかあった?」とたずねてみたところ、「お客様のことで悩んでいる」とのこと。詳しく話を聞くと、彼女はとある50代男性から「男友だちと遊ぶな」「夜遅くに出歩くな」と私生活を制限され、LINEなどの返信が少しでも遅くなると「何してたの?」「誰といたの?」と問い詰められる、と。さらにはInstagramなどの投稿を細かくチェックされ、写りこんだ背景などから行動を詮索される、と打ち明けてくれました。
プライベートとは全く関係のない女の子と、プライベートとは全く関係のない場所でくつろげるのがキャバクラの良いところですが、そう思わない方もいらっしゃるようです。そんな恋する女子高校生みたいなおじさんいるの?と笑っちゃいましたが、彼女は真剣に悩んでいます。しかも、この男性ですがお店を利用したのはたった1回だけ。彼女は「お店に来てほしいなら“お泊り”の約束をしてくれないとイヤだ」とまで言われているそう。たった1度のご来店で「彼氏ヅラ」できるのってスゴイです。もちろんほめていません。
彼氏候補に繰り上がるには
彼氏ヅラするにしても、ちょっと雑すぎるというかお粗末すぎるというか。だって、彼女には同伴で美味しい食事をご馳走してくれて、お店では好きなシャンパンを飲ませてくれて、さらにはサラッとタクシー代までくれる素敵な男性がたくさんいるわけです。きっとお誕生日には100本のバラとプレゼントも贈ってくれるでしょう。そうやって「お姫様」として彼女を可愛がってくれる素敵な男性がいるわけなのです。
それなのに、たった1度のご来店で、その後は数か月もご来店がなく、「お店に来てほしいなら“お泊り”の約束をしてくれないとイヤだ」と拗ねて、いじけて、意地悪なことばかり言う50代が、あまたの素敵な男性たちを差し置いて彼氏候補に繰り上がるわけがないじゃないですか。
恋愛は「お買い物」ではない
今回は「彼氏ヅラするおじさん」について紹介しました。銀座などのクラブに通う男性の多くは、ご自身のプライベートとは全く無関係な女の子と、無関係な場所で気楽に過ごしたいと考えています。ところが、中にはその場にいる女性とプライベートでも親密になりたいと考える男性も。
好きな女の子と親密な関係になるには、太っているなら痩せるとか、肌が荒れているなら皮膚科に通うとかそういった人並みの努力はしなくてはいけませんし、その上であまたいる素敵な男性と張り合わなくてはいけません。恋愛って本来そういうものですよね。お金さえ払えば欲しいものが必ず手に入るのは「お買い物」でのお話です。恋愛はお買い物ではありません。



