「焼肉きんぐ」「丸源ラーメン」を展開する物語コーポレーションが、新たな業態としてうどん専門店「源次郎」を始動した。客単価1000円でありながら、しっかりと利益を確保できる設計が注目される。
店内製麺で原価を抑える仕組み
源次郎の最大の特徴は、店内でうどんを製麺している点だ。工場で製麺した麺を運搬する場合、物流費や包材費、工場の賃料や機械稼働費が上乗せされ、原価が2倍以上になるという。店内製麺ならこうしたコストがかからず、原価を大幅に抑制できる。
丸源ラーメンではセントラルキッチン方式を採用しているが、うどんではなぜ店内製麺にこだわるのか。物語コーポレーションの廣瀬氏は「うどんの麺は繊細」と説明する。夏はだれやすく、冬は硬くなりやすいため、安定した輸送が難しい。今後チェーン展開しても、店内製麺は維持する方針だ。
グループ調達網と素材の工夫
肉の調達では、焼肉きんぐなどで日々仕入れているグループの調達網を活用し、大量購入によるコスト削減を実現している。また、店内に設置した鰹節削り機で削りたての�節を使うことで、原価を抑えつつ風味を高めている。削り機で0.02ミリの薄さにすると、ふわふわの食感が得られると同時に、同じ状態の�節を仕入れるより3分の1のコストで済むという。
揚げ玉も店内で揚げることで、出来合いのものを仕入れるより原価を抑えている。さらに、遠心分離機で余分な油を飛ばす工程を加え、品質も向上させている。
圧倒的なバリューで集客
これらの原価コントロールの前提にあるのは、「圧倒的なバリューで多くの客を呼び込む」という考え方だ。その象徴が、うどん4玉まで同一価格という設定や、素材へのこだわり、きめ細かなフルサービスである。
「極端な話、売れなかったら採算はとれない。しかし、圧倒的なバリューを提供してたくさんの客に来てもらえれば、着実に収益につながる」と廣瀬氏は語る。原価を抑える工夫とバリューの創出という両輪が、客単価1000円を実現している。



