琵琶湖の小鮎一夜干しと七本鎗の燗酒、大津の酒処「酔in」で堪能
大津の酒処「酔in」で小鮎一夜干しと七本鎗の燗酒を堪能

季節は立秋を迎え、〝涼風至(すずかぜいたる)〟頃。暦に違わず、朝晩と過ごしやすくなってきた。酷暑で引きこもっていたが、久しぶりに出かけることにした。JR琵琶湖線に揺られ、夕刻、降りたったのは石山駅。南口からバスのロータリーに出て東へと歩く。ほどなく高架下をくぐった先に、酔いどれの飛び出し坊やの看板が出迎える、酒処「酔in(よいん)」。大津きってのお燗(かん)番、店主のコマツさんが営むお店だ。

「おさけさんでぃ」開催、今年で7回目

コマツさんとは、滋賀酒のイベントでお会いする機会も多く、最近では、同じ石山にある飲食店・RESERVOIR(レザボア)とともに主催する「おさけさんでぃ」というイベントを先月開催されたばかり。「おさけさんでぃ」は、コロナ禍で酒イベントがことごとく中止になり、お酒業界を少しでも応援したいと始められたイベントだ。年に1~2回の不定期で開催されている。

〝オール生酛(きもと)の酒〟〝燗酒マーケット〟など、毎回テーマがあって、滋賀酒をメインに、初心者でも気軽に楽しめるよう工夫されている。参加者は100名以下で顔の見える範囲なのも安心感があって、リピーターが多いのもうなずける。今年で7回目の開催となり、私もその場で団扇(うちわ)に絵を描くワークショップで参加させてもらった。会場には酒販店さんや滋賀の蔵元さんも応援に駆けつけ、県内外から来たお客さんたちでにぎわった。私もお客さんと乾杯しながら、休みなく筆を取り、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

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小鮎の一夜干しと七本鎗の燗酒

その時のお礼も兼ねがね、今夜はコマツさんのお店へ、常連さんたちが並ぶカウンターに落ち着いた。今日のおばんざいには、大好きな小鮎の一品が並んでいた。滋賀の高島の方で家人が釣って来られるという小鮎は、手のひらに納まるくらいの小ぶりなサイズ。頭から骨まで難なく食べきれる。この日も山椒(さんしょう)煮、南蛮漬けと、鮎尽くしの一品を余すことなくいただいた。

なかでも一夜干しがことのほか美味しかった。頭から丁寧に開いて干した身は、皿の上で水面を跳ねるように美しかった。炙られてパリっとした皮の食感。鮎の香ばしい香り、凝縮したうまみが口いっぱいに広がる。合わせるのは七本鎗、木桶仕込みの木ノ環(きのわ)、生酛の燗酒。熱すぎず、ぬる過ぎず、絶妙な温度で、驚くほど柔らかな仕上がり。生酛造りのまろやかさが、繊細な小鮎のうまみにもぴったりと寄り添った。

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