俳優の大竹しのぶ(69)のソロライブ「NA・NI・MO・NO」が20日から、東京・渋谷のスパイラルホールで開幕する。代表作となった主演ミュージカル「ピアフ」や自身のコンサートで歌い続けてきた大竹だが、「これまでにないコンサート」と期待を寄せる。
物語仕立てのコンサート
「私は小さい時から空想好きで、昔から一人芝居に夢中だった。それがいつの間にか職業になったという話を、(今公演の構成・演出・美術を担う)小沢道成さんが面白がってくださって、物語仕立てのコンサートになりました」と大竹は笑う。
プライベートの再現ではなく、大竹演じる空想好きな少女が成長し、恋を知り、人生の浮き沈みを経て、さまざまな感情を重ねる-という一人の女性の歩みを、中島みゆきらの歌とせりふで表現する。「音楽があると、すごく楽。一人芝居とも違い、♪タリラリ~ だけで誘われる感じ」と語る。
小沢道成との初タッグ
タッグを組む小沢は、舞台「我ら宇宙の塵」が評価され、英国上演も果たすなど、独特の美意識が光る創作で知られる。今回、初のコンサート演出となるが、「みんなで意見を出し合える、柔軟過ぎる現場。いろいろなスパイスが体に入って、熟されていくような感覚」と刺激を受けている様子だ。
「大竹さんはショールを1枚、羽織るだけで、その場の空気をまったく変えてしまう。体一つで人間が、ここまで表現できるという面白さを、お客さんに目撃してもらいたい」と、俳優でもある小沢は最大限の敬意を込める。
美輪明宏さんの楽曲も
美輪明宏さんの楽曲も全体で10曲程度の構成になりそうで、その中には今年6月に亡くなったばかりの美輪さんの曲も予定されている。大竹は美輪さんとは互いに舞台を見る間柄だった。
「美輪さんは、いつもコンサートで愛の偉大さ、平和への思いを訴えていた。それは私の中に残っています。あれだけの方がいなくなってしまって寂しい。美輪さんの歌に、その思いも込めたい」と語る。
何者にもなれる大竹だからこそ、各曲のドラマに加え、音楽に込められた多くの人の思いも凝縮した濃いライブになりそうだ。
「NA・NI・MO・NO」は8月20~31日、東京・渋谷のスパイラルホール。問い合わせは03・5423・5906(シスカンパニー)。



