西川ピアノに新たな命 あきる野の調律師らが修復
西川ピアノに新たな命 あきる野の調律師らが修復

100年以上前に制作された「西川ピアノ」の元の音色を取り戻そうと、あきる野市の調律師らが修復に取り組んでいる。国産ピアノの先駆けとして制作され、日本にわずかしか残されていないという貴重な名器。関係者は「きちんと音が出るようにして、後世に残したい」と話している。

西川ピアノの歴史と所有の経緯

西川ピアノは、日本で初めてオルガンを作ったとされる西川虎吉が明治時代に設立した楽器メーカーの商品。同社は1921年まで存続しており、今回修復されるピアノは、00~20年頃に作られたとみられる。

所有する文京区の木山純子さん(56)が、調律師の大庭誠司さん(73)に管理や修理を委任した。木山さんによると、伯母が法学者の正田彬さんと知り合い、ピアノを譲り受けたとされているという。

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修復の現状と今後の予定

木山さんもかつて、このピアノで練習していたが、近年は弾く人もおらず、楽器用の倉庫に保管されていた。貴重なピアノであり、廃棄もしのびないとして、6年ほど前から大庭さんに相談していた。

保存状態は比較的よく、大庭さんは元の部品を使って、修復を進めた。音はきちんと出るようになったが、弦や金属部分の劣化は著しく、交換する必要がある。鍵盤も取り換え、外側の塗装も新たに施すことにした。

演奏会での披露と未来への期待

7月にあきる野市内で演奏会が開かれ、歴史を重ねた数々の名器とともに、西川ピアノも演奏された。演奏したピアニストでピアノ研究家の松原聡さん(49)は「今の状態で出せるベストの音を探った」としつつ、「甘く、美しい音色にひかれる」と話す。

大がかりな修復を経て、来年にはお披露目したいという。新たな命を吹き込まれたピアノは保存され、広く利用される予定。木山さんは「きちんと音が出て、演奏されなければ意味がない。楽器として、生き続けてほしい」と期待している。

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