京都市中心部・烏丸六角近くにある「紫雲山頂法寺」(六角堂)。山門脇の石碑には「華道発祥の地」と刻まれている。
室町時代に始まり、現在も続くいけばな
歴代住職が仏前に供えた花が室町時代にいけばなへと発展。現在の住職、池坊専永さん(93)は最大規模の流派・華道家元池坊の家元を兼ねている。
江戸前期の寛永期に活躍した家元、専好(二代)は大自然を表現する「立花(りっか)」を大成。愛好した後水尾天皇が盛んに催した「立花会(え)」には親王や公卿が参加し、花をいけた。池坊中央研究所の主任研究員・細川武稔さん(52)は「天皇が熱心に取り組み、いけばなが全国へ広がるきっかけとなった」と話す。
特集展示で桃山文化から寛永文化へ
六角堂に隣り合う華道家元池坊のいけばな資料館は現在、特集展示「桃山文化から寛永文化へ」を開催(10月30日まで)。専好の立花図や、二条城を改修した大名茶人・小堀遠州が専好に宛てた書状を紹介し、分野を超えた文化人の交流を示す。
六角堂の周辺は、今なお花材を抱えた華道関係者が行き交う。発祥から500年以上経ても衰えない、人々の花への情熱が伝わってくる。



