TBSの安住紳一郎アナウンサーが16日、TBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』(毎週日曜10:00~)に出演。記録的な大雨に見舞われた千葉県のリスナーから寄せられた体験談を紹介し、災害時の避難について「みんなは簡単に言うけど、実際にはなかなかできないことだよね」と率直な思いを語った。
被災者が明かした葛藤
番組には、冠水によって車を失った人や帰宅困難となった人などから多くのメールが届いた。安住アナは一人ひとりの体験に耳を傾けながら、命を守るための行動を最優先にすることを前提に、家や車、そして災害後の生活を守りたいと考える被災者の葛藤にも思いを寄せた。
番組冒頭、安住アナは13日から翌日にかけて千葉県を襲った記録的な大雨について取り上げ、被災したリスナーから届いたメールを紹介した。
千葉市中央区に住むリスナーは、当日は都内で仕事をしていたという。帰宅途中に大雨警報が出ていることに気づき、自宅周辺の状況を妻に尋ねると、「車水没したよ」と返信が届いたそう。送られてきた写真には、窓の近くまで冠水した車が写っていたという。
その後、千葉駅から自宅まで歩いて帰ったものの、道路は川のような状態。コンビニやスーパーなどの駐車場には避難してきた車が並び、自宅周辺では流されてきた車が家に近づいてくる場面を目撃し恐怖を感じたと振り返った。
一夜明けてからは、町内の住民同士で協力し、ごみの搬出や床下に入った水の排出などにあたったという。そうした経験を踏まえ、リスナーは、「安全第一、とにかく命大事に避難するべきです」とした上で、「しかしながら、今後も暮らす家を守ったり、車を守ることとの線引きが難しいと改めて感じました」と率直な心境をつづった。
これを受け、安住アナは、「本当そうだよね。正直な気持ちそうだよ」と共感。「高いお金で買った車をそこにね、置いて避難するって。みんなは簡単に言うけど、実際にはなかなかできないことだよね」と語った。
さらにリスナーは、「守ることに時間をかけ、結果的に避難が遅れる。でも、戻った後の生活も大事」と災害時に迫られる判断の難しさにも触れ、「同じように被災された方たちが1日も早く通常の暮らしを送れるようになることを祈っております」と結んだ。
「車1台を失うのみで済みました」に安住アナ「立派な方で…」と感慨
番組にはほかにも、千葉県内から被害を伝えるメールが相次いだ。
千葉市花見川区のリスナーからは、夫が勤務先から帰宅する途中、自宅まであと1キロほどというところで冠水した道路に入り、車のエンジンが止まってしまったという体験が寄せられた。
夫にけがはなかったものの、車は道路脇でレッカーによる移動を待っている状態。夫婦ともに車には脱出用ハンマーを搭載していなかったといい、その理由について、冠水した道路に入ることを「どこか他人事」だと思っていたからだと明かした。
リスナーは、今回の災害によって命を落とした人やけがをした人、自宅や店舗、田畑などに被害を受けた人がいることに触れ、「私たち家族は車1台を失うのみで済みました」と記した。
この言葉を受け、安住アナは、「立派な方で、ちゃんとこういうふうに『車1台を失うのみで済みました』というふうにおっしゃいますが、大変なことだと思いますよね」とコメント。そして、エアコンの室外機などが浸水した場合の出費にも言及し、「それだって保険がきくかどうかもわからない」「車ないと仕事できない人たちだって、たくさんいるんだもんね」と、災害後も続く生活への影響に思いを巡らせていた。
番組ではこのほかにも、11年間乗った愛車が動かなくなってコンビニに避難した人、豪雨の中で帰宅を断念して長時間待機した人などの体験を紹介。安住アナは、被害の大きさとともに、それぞれが直面した判断の難しさを伝えていた。
なお同番組は、放送後1週間以内であればradikoで聴取可能(エリア外の場合はプレミア会員のみ)。Spotifyでは、番組の一部が配信されている。
【編集部MEMO】 『安住紳一郎の日曜天国』は、TBSラジオで毎週日曜10時から生放送しているラジオ番組。安住紳一郎アナウンサーがパーソナリティ、中澤有美子アナウンサーがアシスタントを務め、リスナーから寄せられたメッセージなどを紹介している。8月23日の放送テーマは「私の小さな楽しみ」で、俳優の石田ゆり子がゲスト出演する予定となっている。



