ミズノは18日、中高年向けのシューズブランド「MIZUNO WALKING」を刷新し、「MIZUNO LIFESTYLE SHOES(ミズノライフスタイルシューズ)」として今秋から展開すると発表した。健康維持のため機能性に特化した従来のブランドイメージを取り払い、ファッション性も兼ね備えて日常での使いやすさを訴求する。
アンバサダーに鈴木福さんと清水希容さん
ブランドアンバサダーには、俳優の鈴木福さんと東京五輪2020空手女子形銀メダルの清水希容さんを起用。従来よりも若い層を主要ターゲットに販売領域の拡大を狙う。
ミズノライフスタイルシューズは、「スポーツテクノロジーを、日常に届けるカテゴリー」をコンセプトに、競技用シューズで使われる機能性を普段の生活で使えるデザイン性の高いシューズに盛り込んだ。
新ブランドの特徴
同ブランドから9月18日に発売する「ME-DELIGHT JQ(エムイー ディライトジェイキュー)」(1万3200円)は、競技用シューズに搭載している高反発素材「MIZUNO ENERZY NXT(ミズノエナジーネクスト)」をミッドソール全面に搭載。アウトソール(靴底)は、競技用シューズの開発で集めた足圧データに基づき、足を蹴りだす際に地面をしっかりとらえ、スムーズに屈曲するように設計されている。
足の甲を包み込むアッパー部分には、ランニングシューズなどに使われている1枚の生地から立体感を表現できるメッシュ素材(ジャガードメッシュ)を使用。複数の材料を組み合わせないことで、シンプルで高いデザイン性と軽量化も実現した。着用中に傷のつきやすい部分にはメッシュの網目を詰めて耐久性を確保。シューレース(靴ひも)はゴムを採用し伸縮性を持たせることで、履きやすさとフィッティングにもこだわった。
市場の変化と今後の戦略
スポーツ産業白書によると、歩く動作に特化した設計のウオーキングシューズの市場規模はこの10年間でほぼ横ばいだが、軽い運動や通勤などにも使える汎用性の高い多目的シューズ市場は約8%拡大。ミズノのアスレチック事業部の中菊昌之部長は「コロナ禍を経て生活様式が変化し、日常行動の境目がなくなってきている」と指摘。汎用性の高いシューズの需要が増えていることを受け、ブランド刷新の判断に至ったと説明した。
今後は同ブランドを30~50代のアクティブ層を中心ターゲットに拡販を図る。また、従来のウオーキングシューズも50代以上の健康意識の高い層向けに販売を継続。ブランド全体の今年度の売上高を前年度比30%増の40億円を目指す。
同社はファッション性の高いスニーカーも展開し売り上げを伸ばしているが、同ブランドのシューズとは「プロダクトもターゲットも差別化できており、市場のカニバリ(食い合い)はない」(中菊氏)と分析している。
アンバサダーのコメント
この日の発表会には、ブランドアンバサダーに起用された鈴木さんと清水さんが登場。ミズノライフスタイルシューズを着用した鈴木さんは「機能的にもファッション的にもポイントになっている。脱ぎ履きがしやすくて、あまりに楽で最高です」と絶賛した。
空手家の鈴木さんは、裸足で過ごすことが多いことから、シューズを履くことにストレスを感じているというが、「このシューズはストレスなく、歩行も負担がない」と強調。「スーツにも(スポーツ)ウエアにも合うので、(これさえ持っていけば)旅行などの荷物も少なくなる」とメリットを伝えた。
中菊氏によると、鈴木さんの「幅広い世代から好かれ、共感を広げる力」と、清水さんの「魅せる表現力」を評価。中学時代に野球部に所属していた鈴木さんは、ミズノ製の野球用具を使い続けるなど「ミズノ愛が強く」、ミズノは清水さんの競技のサポートを続けており、「両者ともにミズノに深い縁があった」ことも起用を後押しした。



