大阪市此花区のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の運営会社は1日、パーク北側に隣接する日本製鉄の工場跡地を活用し、パークを拡張する計画を発表した。新たなアトラクションを整備し、来場客数の増加を目指す。USJの大規模な拡張は、2001年の開業以来、初めてとなる。
工場跡地の活用に向けた協議開始
工場跡地(約6万平方メートル)は日本製鉄の所有地と、大阪市が日本製鉄に貸している市有地で構成される。運営会社と日本製鉄、大阪市は8月31日付で、工場跡地の活用に向け、協議を始めることで合意した。
USJの現在の面積は約54万平方メートルで、大阪市などから土地を借りている。これまで、アトラクションを新設する場合、既存施設を閉鎖した跡地を活用するなどの対応を取ってきた。
過去の大規模投資と来場者数の現状
運営会社は2014年、約450億円を投じ、人気映画「ハリー・ポッター」のエリアを新設。2021年には600億円超をかけ、任天堂の人気ゲームがテーマの「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を開業した。さらに、米ニューヨークの街並みを模した「ニューヨーク・エリア」や家族向けの「ユニバーサル・ワンダーランド」でも、閉鎖されたアトラクション跡地の再開発を計画しているとみられる。
ただ、近年、年間来場客は約1600万人と横ばいで推移。より多くの来場客を取り込むには、拡張が課題になっていた。
大阪市の対応と今後の見通し
大阪市の横山英幸市長は1日の定例記者会見で、今年4月に運営会社から市有地の賃貸借の相談があったと説明。市の負担で土壌汚染調査などを実施し、2028年4月にも、運営会社と賃貸借契約を結ぶ方針を示した。
USJが拡張されれば、パーク全体の面積は現在から1割広がり、約60万平方メートルとなる計画だ。
ベイエリア全体への波及効果
USJ周辺の市湾岸部では、2030年に予定するカジノを中核とした統合型リゾート(IR)の開業や、大阪・関西万博の会場跡地開発が控える。USJの集客力が高まれば、相乗効果が期待でき、横山市長は「ベイエリア全体の活性化を目指す我々にとって、(USJの拡張は)非常に喜ばしい。万博跡地開発とIRにとっても後押しになる」と強調した。
一方、USJの運営会社はこの日、「大阪の観光、経済発展への寄与を見据え、長期的な賃借の可能性について、大阪市と協議を進めている」とコメントした。新たなアトラクションの具体的な内容や、開業時期は明らかにしなかった。



