一般社団法人・対馬観光物産協会(長崎県対馬市厳原町)が、市内110か所の神社に136組272体の狛犬をまとめた冊子「対馬狛犬図鑑」を作成した。神社巡りと個性あふれる狛犬たちを楽しんでもらおうと情報提供することにした。執筆者で同協会事務局長の西護さん(53)に冊子の狙いや狛犬の魅力などを聞いた。(島居義人)
狛犬とは何か
「寺社の守り神とされる神獣のこと。オリエント地方が起源とされ、インドや中国、朝鮮半島を経由して日本に伝来したといわれる。守護獣とされた強い動物のライオンが国ごとに姿を変え、日本では獅子と狛犬になったとされる」
「狛犬は氏子や祈願する個人が奉納したもので、一般的には口を開けた阿形(あぎょう)と口を閉じた吽形(うんぎょう)が対になって神社の入り口に鎮座している」
冊子の内容と狙い
「A5判の24ページで、3000部を2月に発行した。狛犬がある神社名や場所のほか、奉納年や狛犬の特徴、デザインなどを簡潔に説明したものだ。協会の窓口を訪れて冊子をもらっていく人もいれば、問い合わせもある。郵送にも対応しており、冊子のデータは協会のサイトでダウンロードできる」
「協会では観光資源として登山や砲台跡、歴史、神社、野鳥などを取り上げ冊子(ガイドブック)を作ってきた。今回の狛犬もその一環だ。一見、どれもが同じように見えるがバリエーションに富んだものが多い。デザインや、砂岩などの材質、台座に刻まれた石工の名前や年号などをひもといてまとめた。対馬を旅行する人にはぜひ手に取って活用してもらいたい」
狛犬に魅せられたきっかけ
「市民団体が発行する郷土研究誌『対馬の自然と文化』に掲載されていたのを見て関心をもった。石工の情熱や技術、時代背景などがつづられていた。それまで何げなく見ていたが、美術工芸品としての価値や地域性などがあり、作者がいて物語もあるということに強い印象を受けた」



