道内の銭湯の魅力を映像やパネル、のれんなどの貴重な品々で伝える企画展「北の“湯”文化展」が、札幌市民交流プラザ1階のSCARTSコート(札幌市中央区北1西1)で開かれている。6日までの開催で、銭湯と地域の関わりや文化的な存在価値を再発見する展示となっている。
北の湯けむり案内隊が主催
主催したのは、道内の銭湯や温泉を研究する「北の湯けむり案内隊」。共同代表の高野紀康さん(52)と大沼有加さん(33)が創設し、準備を進めてきた。
高野さんは約1000か所に達する道内の銭湯や温泉を巡った。温泉利用指導者などの専門資格を取得し、ホテルや入浴施設での勤務や運営の経験もある。大沼さんは大学時代に銭湯の魅力に引き込まれ、現在は札幌市北区の「奥の湯」に勤務。銭湯をテーマにアート展を開くなど、多彩な活動で道内の銭湯文化を支えている。
貴重な資料と映像で紹介
同展では、市民グループ「まち文化研究所」の協力で銭湯文化を伝える品々を集めた。また、入浴料500円前後の「銭湯価格」で利用できる温泉なども紹介。今年6月に閉店の「松の湯」(苫小牧市)など、住民に惜しまれつつ幕を閉じた銭湯などをパネルで説明している。
このほか、大沼さんが働く奥の湯の営業日の一日をビデオで収録。脱衣場や浴場の清掃、まきを使う湯わかしなど、銭湯の裏側も知ることができる。利用料20円で動くマッサージ椅子や頭髪乾燥機のほか、「大人金5銭」と表示のある1934年当時の入浴料金表、風呂おけなどの展示もある。
「心も癒やす場」
高野さんは「道内の銭湯は過去30年で75%も減っており、現在も廃業の知らせが後を絶たない。銭湯は体も心も癒やす場で、お湯につかると地域の文化も肌で感じられる。今回の展示を見て『さあ銭湯に行こうか』と思ってもらえるとうれしい」と話している。
午前10時~午後5時(最終日は午後4時まで)。入場無料。期間中は温泉水で絵の具を作る講座(4~6日の各日午前10時10分、午後1時10分、参加費2000円)、トークイベント「北の湯文化を語ろう!」(5日午後3時)も予定されている。



