2001年の米同時テロから11日で25年。名古屋市北区のシンガー・ソングライター福井大輔さん(61)はその日、現地で惨状を目の当たりにした。25年前を振り返りながら歌うライブを5日、同市中区の「Roxx」で開く。
現地で目撃した惨状
福井さんは、中学生のときに曲を書き始め、高校時代にはバンドでボーカルを担当。大学時代には5人でバンドを組み、20歳代半ばからは、アコースティックギターの弾き語りによるソロ活動を始めた。多い時は年間50日のライブをこなしている。
25年前は、旅行で大好きなニューヨークを訪れていた。10日は米大リーグ・ヤンキース戦を観戦予定だったが、雨のため翌日に順延。11日はナイターだったことから、世界貿易センター方面を観光するつもりだった。午前8時過ぎ、マクドナルドで朝食を済ませた後、「早いから(センター周辺の)店もまだやってないだろう」と観光予定を変更。ナイターに行く準備のためホテルに戻ろうとしていたその時、後方で車がパンクしたような「パン」という大きな音がした。
振り返ると、足を運ぶつもりだった世界貿易センターのビルから煙が上がり、2機目の飛行機が突っ込んだ。ビルが燃えて煙を噴き、街中がパニックに陥っていた。
歌に込めた思い
翌日、小さな女の子が、両親を捜すためポスターを街中の壁に貼っている姿を見て、涙が止まらなかったことを覚えている。
その時の体験を歌にした。命の尊さと当時の悲惨さを織りなすため、悩みに悩んだ。制作に1年かけてできた歌は「Don’t forget the blue sky」。「忘れないで」と繰り返し訴えるフレーズが印象的だ。
ライブの詳細
ほかのアーティストとともに参加するライブ(当日券3500円)は5日午後6時開演。告知チラシには「Remember 9.11(9月11日を忘れるな)」と思いを込めた。福井さんは「難しいことは考えず、音楽を楽しみながら平和など大事なことを感じてほしい」と話している。



