2023年当時、ウクライナ戦争の最前線で起きていた戦いを描く「戦場0地点」(2025年、ウクライナ)が9月4日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)など全国で順次公開される。兵士が装着したコンバットカメラの視点で捉えた生々しい映像と、戦闘の間に交わされる人間らしい会話の様子を伝える。
監督が語った作品に込めた思い
戦いに同行したミスティスラフ・チェルノフ監督は「国を守るために命を捧げた人々の記憶と勇気を守りたかった」と語る。
舞台は、ウクライナ東部ドネツク州の村、アンドリーウカまで約2キロにわたって続く樹木帯。ウクライナ軍第3強襲旅団小隊は3カ月かけ、走れば10分ほどの距離を前進。大勢の犠牲を払いながら、アンドリーウカに迫る。
戦闘の実相と兵士たちの言葉
戦闘では、銃弾や手榴弾が乱れ飛び、無人機(ドローン)の自爆攻撃が繰り返される。「あの小さな森でどれだけの人間が負傷するんだ」というナレーションが流れる。
取材陣を案内する小隊の兵士フリークは北東部ハルキウの国立工科大の学生だった。「銃弾にあたるのは運命だという人がいるが、悪い選択の言い訳だ」と語る。46歳のシェバは「俺を心配する妻が心配だ」「英雄のように撮らないでくれ。もっと力を尽くした人がたくさんいる」と語る。トラック運転手だった副官のガガーリンは村まで30メートルの地点で小隊の先頭に立つ。
チェルノフ監督は「戦争に参加した人々の記憶を後世に伝えたい」と続けた。映画は2026年9月4日から全国順次公開される。



