ハンナ・ベルイホルム監督の最新作『ナイトボーン -夜哭-』(公開中 配給:NOROSHI、ギャガ)より、我が子の異変が加速する本編映像が公開された。
母の血を舐める赤ん坊 戦慄のワンシーン
公開された映像では、母親サーガが我が子クーラの異常性を目の当たりにする。離乳食を食べさせ、搾乳したミルクを飲ませるなど、我が子の世話をする穏やかな日常が映し出されるが、哺乳瓶を落としてガラス片で手を切り、サーガの血が床に滴り落ちると空気は一変。クーラは泣くどころか、床に垂れた血を夢中で舐め始める。
目の前で起きたあまりにも異様な光景に言葉を失うサーガ。赤ん坊の無垢さと得体の知れない不気味さが同居する、思わず息を呑むワンシーンとなっている。これまで積み重ねられてきた違和感は、やがて恐るべき真実へとつながっていくのか。観る者の不安をさらに掻き立てる内容だ。
ベルリン映画祭で衝撃 ファンタジアでW受賞
本作は、理想の子育てを夢見る新婚の夫婦が恐怖に巻き込まれていくチャイルド・スリラー。第76回ベルリン国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映されると、「何一つとして型にはまらない予測不能な展開」「『ローズマリーの赤ちゃん』の再来」と観客・批評家ともに鮮烈な衝撃を与え会場を騒然とさせた。
7月26日(日本時間)には、カナダ・モントリオールで開催された北米最大級のジャンル映画祭「ファンタジア国際映画祭」にて最優秀作品賞であるシュバル・ノワール賞を受賞。さらに最優秀演技賞にセイディ・ハーラが輝き、W受賞の快挙を果たした。同映画祭の審査委員チームは「一瞬たりとも目を離せない緊張感が全編を貫き、ラストに待ち受ける感情は、ほろ苦くも美しい。微笑みを浮かべながら、胸の奥に深い切なさが残る。観終えたあとも長く心に留まり続けるだろう」と高く評価している。
作品概要
監督は『ハッチング-孵化-』で、美しくもおぞましい世界観と独創的なストーリーテリングで注目を集めたハンナ・ベルイホルム。母親サーガを鬼気迫る怪演で体現したのは『コンパートメント No.6』(2021)のセイディ・ハーラ。その夫ジョンを『ハリー・ポッター』(1999〜2011)シリーズのルパート・グリントが演じる。
ストーリーは、子供を望む新婚夫婦サーガとジョンが、理想の子育てを夢見てサーガの故郷であるフィンランドの森深い田舎町へと移り住むところから始まる。北欧神話の気配が今なお息づく、神秘的な森に抱かれながら結ばれた二人は、やがて待望の子供を授かる。しかし、生まれた我が子に拭いきれない違和感を覚えるサーガ。不安は次第に恐怖へと姿を変え、やがて狂気へと暴走していく。そしてサーガが辿り着く、恐るべき真実とは――。



