キアヌ・リーブス主演の映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(9月22日公開)の公開を記念し、「復讐を復習せよ!」と題したシリーズ一気見上映が東京・TOHOシネマズ六本木で開催された。上映開始前には、本作に出演した元力士の田代良徳と、ファイトコレオグラファーを務めた川本耕史が登壇する撮影秘話トークショーも行われた。
元力士・田代良徳の経歴と役柄
田代は現役当時、四股名を東桜山勝徳と名乗り、最高位は西幕下7枚目(2002年11月場所)。大相撲引退後は力士役でCMやテレビ番組に出演する一方、アメリカのファッション誌「VOGUE」に登場、インド映画『SUMO』で主演を務め、インド映画俳優のサルマン・カーンとCM共演した経験を持つ。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、真田広之が支配人役を演じる大阪コンチネンタルの用心棒として出演。ジョン(キアヌ)を追う主席連合の刺客と戦うシーンが描かれた。
川本耕史のアクション監督としての歩み
川本は大阪でキャラクターショーを経て上京し、フリーのスタントマンとして様々なアクション監督の下で経験を積んだ。近年は『るろうに剣心最終章 The Final』(2021年)、『レイジング・ファイア』(2021年)、『キングダム』(2019年)などのアクション監督・コーディネーターを務め、本作でもファイトコレオグラファーとしてキアヌや真田のアクション撮影を支えた。なお、真田が演じる大阪コンチネンタル支配人「シマヅ・コウジ」という役名は、川本の名前に由来している。
参加の経緯
川本は「チャド(・スタエルスキ)監督からアクション監督の谷垣健治さんに、刀や日本の武術の立ち回りを作れる人いないか?と連絡があったようで僕を紹介してくださいました」と語る。一方、田代はSNSからチャンスが転がり込んだという。「2020年の年末にフランスのキャスティングの方からInstagramでDMが来まして、ヨーロッパでお相撲さんを探していると。ただ作品のことについてはドイツの映画としか教えてくれない中、やり取りを続けていくと突然『JW4』というタイトルが明かされたという流れです」と話すと、会場は驚きに包まれた。
キアヌ・リーブスの努力と人柄
川本はキアヌについて「練習を常にされています。撮影の空き時間でもひたすら練習をする方ですね」と評す。大阪パートでアクションを共にした田代は「僕たちがスタミナ切れで疲れている中、一番最後までやってるのがキアヌさんと真田さんでした。キアヌさんは10人以上連続で敵をさばくシーンの後にさらに練習をしていて、世界のトップの方がこんなに努力されていてすごいと思いましたし、『ジョン・ウィック』って作りものじゃなく、本物なんだなと。キアヌさん本人がジョンウィックになりきってるんだなと感心しました」と率直な感想を述べた。
また、川本はキアヌの優しさにも触れ、「先日バンドの来日公演に招待していただいた時の話なのですが、撮影中に怪我をしてしまい、撮影に参加できなくなった日本人スタッフの子がいるんですけど、その子のことをしっかりと覚えていて『彼は大丈夫か?』と気遣いの言葉をくださりました。あとは撮影リハーサル期間のお昼のケータリングを毎日用意してくださったりなど、本当に優しくて気配りのできる方でした」と絶賛した。さらにキアヌは参加スタッフ全員にプレゼントを贈る伝説があり、川本は柔術着とキルカウント入りTシャツ、iPadまで受け取ったという。田代は「僕は何ももらっていないのですが、キアヌさんと写真撮らせていただいたり、作品に参加できたことすべてがプレゼントだと思ってます」と笑顔で語った。
防弾スーツと防弾着物の秘密
川本は、シリーズおなじみの防弾スーツについて「あのスーツは銃弾は効かないですけど刃物は通ってしまうので、刃物での戦闘シーンも数多くあります」と豆知識を披露。今作で登場する防弾着物については、田代が「着物の寸法を合わせている時に冗談で『防弾ですか?』と聞いたら、『もちろん防弾です』と返されました(笑)」と明かした。川本は「相撲の方が出るよと聞いた時に、『衣装はまさか褌(ふんどし)じゃないですよね?』とチャド監督に聞きました。褌だったらすぐにやられてしまうのでどうしようかなと」と舞台裏を語り、会場の笑いを誘った。
キアヌ・リーブスVSドニー・イェンのレジェンド対決
川本は「もちろん本番前に2人で一緒に練習する機会もあるんですが、いざ本番始まるぞという時にキアヌさんがドニーさんへ『これからあなたと対峙するのがすごく怖いです』と言っていましたね」と、現場の緊張感を伝えるエピソードを披露した。
真田広之の気遣い
田代は「撮影前に僕の着物を引っ張って直してくれた際に、小さい声で僕に『せっかく映画に出るんだからね。綺麗にしようね』とおっしゃってくださいました。とても柔らかい雰囲気でファミリーみたいな感じでした」と振り返った。
トークイベントの締めくくり
最後に、田代は「僕は少ししか出ていないんですがコンチネンタルホテルの中の人間になれたのがとてもうれしいです。頭から尻尾まで餡がぎっしり詰まったたい焼きみたいで盛りだくさんなので最後まで見ていただけたらなと思います」と語った。川本は「いろんなロケーションでのいろんなシチュエーションの中ファイトがあり、見ていて飽きないアクション映画になっていると思うので、皆さん楽しんでください」と述べてイベントを締めくくった。



