毎熊克哉、透明人間の娘役で「想像することの豊かさ実感」…映画「見えない娘」
毎熊克哉、透明人間の娘役で想像の豊かさ実感…映画「見えない娘」

映画「見えない娘 THE INVISIBLES」(竹林亮監督)で、透明人間として生まれた娘の父親役を毎熊克哉が演じている。SFやサスペンスタッチの映画とは違い、子どもの心や家族の絆といった「目に見えないもの」の在り方を探る物語だけに「感じる力を試すような映画だと思う」と語る。

見えない娘との旅

毎熊が演じるのは、3人姉妹の父親・星野学。ある島で暮らす一家は9歳の末娘、ひかり(鈴木凜子)が透明人間であることを隠すため、ひっそりと生活していた。だが、娘たちの祖母で大女優のエリ子(余貴美子)が入院したという知らせが入り、学と3姉妹は入院先の東京に向かう。

車で移動する旅の途中、娘が透明人間であることを誰にも知られないよう、心配性の学はあたふたする。姿も、心も見えない子どもの存在を巡る父親の葛藤について、「実際には見えていない子どもの感情を声から読み取れるか。それは簡単なようでいて、実はそう簡単でもない」という。

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想像力を働かせて演じる

毎熊自身は、見えない人間相手の芝居は「思ったほどは大変ではなかった」。リハーサルには鈴木にも参加してもらい、毎熊たちは彼女相手にせりふのやりとりをした。そのおかげで、鈴木がその場から外れた本番でも「凜子ちゃんがここにいたらどんな感じかということが分かっていた」と語る。

「例えば(合成用の)グリーンバックを背景に、隕石が落ちてくるのを想像して演技するのと同じ。そこにいるように感じたり、想像したりしながら、演じました」

リハーサル期間中、鈴木らと「何でもない時間を一緒に過ごした」ことも、娘の存在をイメージするのに役立った。「撮影期間を含めて数か月間、色々な話をした。ゲームをしたり、食事をしたり。凜子ちゃんが家族の一員のようになっていた」

「答えを考える時間の大切さ」

物語が進むにつれ、学は「見えているものが全てではない」ことに気づいていく。毎熊も、俳優という仕事をしながら「想像することの豊かさを実感している」と言う。

昨年公開された高橋伴明監督「『桐島です』」に主演した。1970年代に起きた連続企業爆破事件で指名手配され、逃亡生活を続けた末に2024年に死亡した男を演じ、高い評価を受けた。この時も重要だったのは「感じることだった」と話す。「逃亡中の男の心中を誰も知らない。台本にも、ただ起こる出来事だけが書かれていたが、そこから感じ取れることもある。映画を見た人も、それを感じ取る。答えが分かりやすい映画が多いけど、答えを考える時間の方が大事じゃないでしょうか」

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