44年前に捕獲された生きたシーラカンスと対峙した映画カメラマンが、その圧倒的な存在感に戦慄した体験が紹介された。深海から引き揚げられた太古の生命が放つ、天井まで届くようなオーラや、エメラルドグリーンに輝く神秘的な目の記憶が鮮烈に描かれている。
シーラカンスとの衝撃的な出会い
ジャーナリストの高野真吾さんが、44年前に捕獲されたばかりのシーラカンスを撮影した映画カメラマンの堀田泰寛さんに取材した内容だ。堀田さんは「魚ではなく怪物だった」と語るほどの衝撃を受けたという。
その体験談では、深海から引き揚げられたシーラカンスが放つオーラが「天井まで届く」と表現され、その神秘的な目の輝きが詳細に描写されている。
粘菌の驚くべき知性
2本目は、サイエンスライターの五十嵐杏南さんによる、脳も神経もない単細胞生物である「粘菌」の驚くべき能力を紹介したレポートだ。関東地方を模した容器の中に置かれた粘菌が、最も効率的なルートを選択しながら伸びていき、わずか26時間でJR路線図そっくりの網目を形成した実験が紹介されている。
この実験は、北海道大学電子科学研究所の中垣俊之教授によるもので、30年以上のイグノーベル賞の歴史の中で、短期間で2度(2008年、2010年)受賞した日本人として知られている。
カタツムリとナメクジの真実
3本目は、沖縄大学教授の盛口満さんによる、カタツムリとナメクジの知られざる真実を明かした解説だ。「殻を取ったらナメクジになる」という世間の代表的な勘違いに対し、殻の構造や解剖学的な違いを挙げながら、両者が全く異なる進化を遂げた生物であることを分かりやすく紐解いている。
盛口教授は「殻の中には内臓が詰まっており、カタツムリは死んでしまう。『ナメクジになる』と誤解している人は多いが、全く別の生き物だ」と説明している。
身近な疑問から太古のロマンまで、生き物たちの知られざる生態と自然界のメカニズムを再発見できる3つのストーリーが紹介されている。



