富山空港の愛称が「富山高山すし空港」に変更されたことを巡り、岐阜県高山市を管轄する岐阜県の江崎禎英知事は10日、「海外旅行客には、何がどの県にあるかは関係ない。広域観光の促進に、大きな意味がある」と述べ、新愛称を歓迎した。この愛称変更には富山県と岐阜県の間で賛否両論があるが、観光地として有名な高山市の名前を「貸した」側の首長は、快く新愛称を受け入れた形だ。
両知事の定例懇談会で新愛称を協議
江崎知事と富山県の新田八朗知事はこの日、富山市で年1回開かれる定例懇談会に臨んだ。新田知事は、インバウンド(訪日外国人客)需要の拡大を目指して愛称を変更したと岐阜県側に改めて報告し、「飛騨高山地域への空の玄関口であることを世界中にPRしたい」と強調した。
これに対し江崎知事は、「岐阜県にないのは海と空港。世界からアプローチしてもらえる空港があるのはありがたい」と応じた。また、富山空港が高山市の「最寄り」の空港であることが十分に認識されておらず、現在は名古屋などからの「南ルート」が一般的になっていると指摘。中部国際空港(愛知県)は高山市から車で約210キロ、名古屋駅も160キロ離れているのに対し、富山空港は約80キロで2時間弱の距離であり、小松空港(石川県)や金沢駅などと比べても利便性が高いと説明した。
新愛称による「北ルート」の認知拡大に期待
江崎知事は「いろいろなオプションが観光客の方に提供できる」と述べ、新愛称による「北ルート」の認知拡大に期待感を示した。さらに、課題となっている富山空港と高山市の直通公共交通整備についても両知事は協力を確認した。
また、江崎知事は、インバウンド向けに岐阜県が実施している伝統工芸や自然を体験できるプログラムを紹介。現在60あるプログラムに、富山県の観光地も追加する意向を示した。
新田知事は「愛称変更はきっかけにすぎない。双方にメリットを生み出す連携を強化したい」と述べ、今後の協力関係を強調した。



