Microsoftは6月29日(現地時間)、2026年度第4四半期(4〜6月期)決算を発表した。売上高は900億ドルで前年同期比18%増、営業利益は406億ドルで18%増、GAAPベースの純利益は358億ドルで31%の大幅増となった。
決算のトピックとOEMライセンス料の値上げ
決算のトピックとしては、Anthropicへの投資から32億ドルの利益があったこと、通年でAzure売上が初めて1000億ドルを突破したこと、そしてMicrosoft 365 Copilotの有償ユーザーが3000万を突破したことが挙げられる。
四半期単体で見てもMicrosoft Cloudの売上は593億ドルに達しており、年率27%の成長と、クラウドならびにAI関連での事業が大幅に伸びている点が特徴となる。
だが今回ここで取り上げたいのは、一部でうわさになっている「MicrosoftがWindowsのOEMライセンス料金を大幅に引き上げた」という話題だ。複数のメディアが報じているが、台湾の経済日報(United Daily News)の記事を元に少し分析したい。
最大で10%近い値上げ
経済日報によれば、PCメーカー各社はDRAMやNANDメモリをはじめ、CPUやGPUを含む主要部品の価格上昇を受けてPCの販売価格が上昇しているのに加え、Microsoftが最近になりWindowsのOEMライセンス料金を引き上げた。
これにより、ハードウェアとソフトウェアの両面で価格上昇圧力にさらされており、結果として2026年第3四半期(7〜9月期)のPC価格はさらに5%上昇する見込みだという。
同紙はPCメーカー筋の話として、Microsoftは毎年Windowsのライセンス料金を引き上げているが、例年であれば1桁%の水準が、7月の改定では平均で7〜10%の上昇幅となり、過去数年と比較して大幅に増えているとのことだ。
実際、これに合わせて現在販売されているPC価格にはこのライセンス料の値上げ分が上乗せされているようだ。
Windows 11 Homeが139ドル(日本では1万9360円)、Windows 11 Proが199ドル(同、2万8380円)というように、Windows OSの一般販売で購入する場合にはこのような価格が設定されている。
だがMicrosoftがWindows OSをPCメーカーにOEMとしてライセンスして間接的に販売を行う場合、これとは異なるライセンス料金が設定される(一般的には「安く」なる)。ライセンス料金は一定ではなく、CPUグレードや本体構成、諸条件により設定され、いくつかの「ティア(Tier)」に分けられて管理されているようだ。
基本的に、高性能なPCほどOEMライセンス価格が高く設定されるようになっていると考えていい。
だが実際のところ、今回の最大10%にも及ぶOEMライセンス価格の引き上げをユーザーが認識することはあまりないだろうとも経済日報は触れている。
理由として、ハードウェアの価格の上昇幅の方が厳しく、例として挙げられているASUSTeK Computerでいえば、2025年第4四半期(10〜12月期)からの累計での値上げ幅は30%近くに達しており、ユーザーとしてはこちらの数字の方に意識しやすいからだ。ある意味で防衛的な部分に隠れる形でのサイレント値上げ……といった感じになっている。
なぜこのタイミングで大幅値上げなのか
関連記事として、Microsoftは2026年3月に宣言した「Windows 11の品質向上」に向けた取り組みの中間報告を発表した。過去4カ月間に実施されたタスクバーの改善やWindows Updateの煩わしさ軽減などに加え、年内の残り期間で注力する「8GBメモリ搭載PCでの動作最適化」など4つの重点分野を解説する。



