伏見工ラグビー元監督・山口良治さん評伝「もし弟だったら」愛と情熱の教育
伏見工ラグビー元監督・山口良治さん評伝 愛と情熱の教育

関西発のニュースとして、伏見工業高校ラグビー部を全国優勝に導いた元監督・山口良治さんの評伝をお届けする。山口さんは「校内暴力」「荒れる学校」が社会問題となっていた時代、ラグビー部監督としてだけでなく、一人の教師としても様々な問題を抱える生徒と真摯に向き合ってきた。その原動力は「もし弟だったらどうする。ほうっとけへんやろ」という偽りのない愛情と情熱にあった。

熱血指導で日本一へ

1975年に伏見工業高校のラグビー部監督に就任した山口さん。最初の公式戦では強豪の花園高校に0対112という大敗を喫した。しかし、涙を流しながら「何もしてやれなかった。これからやってやるぞ」と誓い、再起を期した。

信条は「信は力なり」。問題を抱える生徒も積極的に部に受け入れ、一人ひとりの可能性を信じ、時に涙を隠さずにぶつかっていった。生徒たちはその信頼に応え、翌年には花園高校を撃破。その後、「ミスターラグビー」と呼ばれる平尾誠二さんが最上級生となった1980年度には、全国大会で初優勝を果たした。

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「スクール☆ウォーズ」のモデルに

この実話をモデルに、山下真司さんが熱血教師を演じたドラマ「スクール☆ウォーズ」が大ヒット。山口さんは「泣き虫先生」の愛称で広く知られるようになった。

以前の取材では、高校の廊下をバイクで走る生徒を制止しようと、両手を広げて立ちはだかったという逸話を語っていた。「『絶対に当たってこないと信じていた』と言ったら、『先生だけや、逃げへんかったん』ってうれしそうな顔をしてね」。生徒を信じ、決して逃げない真の教育者だったことがうかがえる。

山口良治さんは、ラグビーを通じて多くの生徒に希望と力を与えた。その功績は今もなお語り継がれている。

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