帝国データバンク福島支店が2026年6月2日に発表した2026年5月の福島県内企業倒産状況によると、倒産件数は11件で、前年同月(11件)と同数だった。一方、負債総額は前年同月の約14億円から約2.5倍に増加し、約35億円に達した。
業種別倒産状況
業種別では、建設業が最多の4件で、全体の36.4%を占めた。次いで、サービス業が3件(27.3%)、製造業が2件(18.2%)、その他が2件(18.2%)となっている。建設業の倒産は前年同月の2件から倍増しており、資材価格の高騰や人手不足が影響しているとみられる。
負債規模別内訳
負債規模別では、1億円未満が6件で最多。1億円以上5億円未満が3件、5億円以上10億円未満が1件、10億円以上が1件だった。最大倒産は、郡山市の建設会社で負債額約12億円。同社は公共工事の減少や採算悪化により事業継続が困難となった。
地域別の状況
地域別では、県中地区が5件で最も多く、県北地区が3件、県南地区が2件、会津地区が1件となった。いわき地区と相双地区では倒産はなかった。県中地区では建設業とサービス業の倒産が目立ち、地域経済への影響が懸念される。
前年同月との比較
前年同月と比較すると、件数は横ばいだが、負債総額は大幅に増加した。これは、大型倒産が発生したためで、2026年に入ってからは負債総額10億円以上の倒産が3件発生している。帝国データバンクは「中小企業を中心に、依然として厳しい経営環境が続いている。特に建設業とサービス業では、原材料費の高騰や人手不足が経営を圧迫している」と分析している。
今後の見通し
帝国データバンク福島支店は、今後の見通しについて「政府の経済対策や金融緩和政策の効果が期待されるが、物価高や人手不足の影響は長期化する可能性があり、倒産件数は高止まりする恐れがある」と指摘。特に、建設業では2026年後半以降も資材価格の高止まりが予想され、倒産リスクが続くとしている。



