静岡県は、企業版ふるさと納税制度を活用して県外企業から食料品の寄付を受け、経済的に困難な状況にある子育て世帯に配布する新たな制度を開始した。県によると、都道府県レベルでこのような取り組みを制度化するのは全国で初めてとみられる。
制度の概要
寄付できる食品は、常温で保存可能な小売り用の商品で、納入時に賞味期限が原則2カ月以上残っているものに限られる。具体的には、米や麺類、レトルト食品、缶詰などが対象となる。
1回の寄付につき、総額10万円相当以上で、1種類の食品につき50個以上という条件が設けられている。寄付を行えるのは、県外に本社を置く企業に限定される。企業から販売価格が確認できる書類の提出を受け、それに基づいて寄付額が算出される。
運営体制
食料品の受け入れと配布は、NPO法人「フードバンクふじのくに」(静岡市)に委託される。フードバンクは社会福祉協議会などを通じて、子育て世帯に食料品を届ける。寄付を希望する企業は、1カ月前までに県企画課(054・221・2145)への連絡が必要。連絡は2027年1月末まで、寄付は同年2月末まで受け付ける。
県の狙い
県の担当者は「これまでのフードバンクへの食料品寄付は県内企業が中心だった。企業版ふるさと納税の仕組みを活用することで、県外企業にも広げていきたい」と述べている。また、県の事業として取り組むことで、これまで支援が届いていなかった層のニーズを把握する狙いもあるという。
他県の動き
山梨県も、企業版ふるさと納税を活用して子どもたちへの寄付を呼びかけている。静岡県と同様の制度化に取り組んでおり、夏ごろまでに受け入れ態勢を整える方針だ。



