選挙に出てみないか? 政治家が語る「名前の力」と候補者選びの舞台裏
選挙に出てみないか? 政治家が語る「名前の力」

「いい名前だな。選挙に出てみないか」

ある国会議員は、私が差し出した名刺を一目見て、思わず口にした。「いい名前だな。選挙に出てみないか」。初対面でのこの冗談に、私は少し驚いた。すると議員は続けた。「誰でも知っているような名前が良いんだよ。覚えてもらいやすいからね」。

子どもにも人気の候補者

この20世紀の昔話を思い出したのは、先の衆院選取材でのある風景がきっかけだった。街頭活動をしている候補者のたすきを見て、道路の反対側を歩いていた小学生の男の子が、その候補者の名前を大声で叫んだのだ。

「なぜだか子供に人気があるんだよね」。関係者は苦笑いを浮かべた。確かに、その候補者は気さくな表情と人柄を持っていた。しかし、それ以上に、子どもにも読みやすく、口にしやすい名前の効果があったのではないかと感じた。

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候補者選びの難航

冒頭の議員と会ったのは、ある首長選の取材中のことだった。議員が所属する政党は、候補者選びに難航していた。何人もの名前が候補として挙がっては消え、なかなか決まらない。

選考がどこまで進んでいるのか尋ねると、議員は熟成した肉の話を例えに出した。「熟成した肉がうまいように、熟議を重ねた末に出る結論は良いものだ。だから、まだ時間がかかるんだよ」。

国会での議論に期待

衆院選が終わり、国会が始まった今、さまざまな課題が山積みになっている。一つ一つの課題に対して、丁寧な議論を尽くし、国民にとって最善の答えを出していってほしい。選挙戦で名前の重要性が語られる一方で、政治家としての実質的な議論と政策形成が何よりも求められている。

名前が覚えられやすいことは確かに有利かもしれない。しかし、最終的には、政治家がどのような議論をし、どのような政策を実現するかが重要だ。熟議を重ねた末の結論が、真に国民のためになることを願ってやまない。

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