東京・浅草の街を祭一色に染める浅草神社(台東区)の三社祭は、最終日の17日、3基の本社神輿を境内から担ぎ出す「宮出し」が行われ、勇壮な光景で祭りはクライマックスを迎えた。約2000人の氏子や担ぎ手が早朝から集結し、熱気に包まれた境内では、野太いかけ声が響き渡った。
早朝から熱気みなぎる宮出し
午前4時過ぎに境内に神輿が置かれ、氏子たちが続々と集結。早朝にもかかわらず人だかりができ、熱気に包まれた。やがて「一之宮」「二之宮」「三之宮」の3基の神輿が順に姿を現し、境内に並んだ。午前7時過ぎ、一本締めを合図に一斉に神輿が担ぎ上げられると、砂ぼこりが舞い、地を揺らすような威勢の良いかけ声が響く中、神輿は神社を出発。西、南、東の3ルートに分かれ、合わせて全44町会を巡った。
一之宮の宮出しに参加した浅草千和町会の世古勲さん(51)は「初めて本社神輿を担いだ。良い経験になった。もみくちゃだったが活気にあふれていた」と充実した表情で語った。
神輿担ぎ手の緊張と誇り
本社神輿の宮出しでは、午前4時過ぎから浅草神社で神事が行われ、午前5時半には各町青年部による担ぎ上げがあった。鳳凰が載った神輿「一之宮」を担当したのは、三つある氏子地域のうちの西部。浅草町二町会の片野智秀さん(41)は「誰も手を付けていない神輿を最初に触る緊張感があった。無事に担ぎ上げて、次につなげられた」とほっとした様子を見せた。
仲見世商店街のある南部は「二之宮」を担当。多くの見物客でごった返す中、仲見世町会が参道を渡御した。町会の望月彩子さん(54)は「中に入るのが大変だったけど、みんなルールを守って楽しく担げた。他の町会は町で担ぐけど、ここだけ参道。特別で、浅草に関われている実感はある」と汗をぬぐいながら語った。
外国人観光客も驚く迫力
雷門近くで見物したスペイン人のルシア・フェルナンデスさん(38)は「信じられないくらいの熱気で驚いた。真剣な表情で担いでいて、祭りへの思いの強さを感じた」と話し、カメラを向けていた。祭りの迫力は外国人観光客にも強く印象づけられたようだ。
宮入り担当者の思い
3基が神社に戻る「宮入り」で全体の進行や警護を取り仕切ったのは、東部の花川戸二丁目町会だ。青年部長の高橋正人さん(38)は「宮入りでは担ぎ手もヒートアップする。楽しんでもらいつつ、いかに無事に終えられるかどうか。準備を含め、自分たちのやるべきことをできた」と語った。
都心は今年初の真夏日に
関東地方は17日、高気圧に覆われ、暖かい空気と強い日射の影響で気温が上がった。東京都心(千代田区北の丸公園)では平年より6度余り高い30.2度と、今年初めて30度以上の真夏日を記録するなど、広い範囲で今年一番の暑さとなった。
各地の最高気温は、群馬県桐生市で32.4度、神奈川県海老名市で31.8度、埼玉県熊谷市で31.4度、茨城県大子町と東京都府中市で31.3度、栃木県真岡市で31.2度、千葉県船橋市で29.3度など。7月上旬から8月上旬並みの暑さとなる所が目立った。
全国で最も気温が上がったのは広島県安芸太田町で、猛暑日に迫る34.8度を観測。気象庁によると、全国914地点のうち今年最多の200地点で真夏日となった。関東は週半ばまで気温が高い見込みで、北関東の内陸部を中心に真夏日が続く所もありそうだ。



