東京の商店街再開発、なぜ進むのか?
東京都内では、商店街を巻き込んだ再開発が目立ちます。地元に根付いて商売してきた店が、廃業や移転を余儀なくされるケースもあります。なぜ商店街を再開発するのでしょうか。Q&A形式で解説します。
Q: 都内では、どんな商店街で再開発の動きがあるのですか?
A: 「せんべろの街」として知られる京成立石駅周辺(葛飾区)は再開発工事の真っ最中です。ハッピーロード大山商店街(板橋区)や武蔵小山駅前のパルム商店街(品川区)では第2弾の計画が動き出しています。作家ねじめ正一さんの小説の舞台になった「高円寺純情商店街」(杉並区)でも検討されています。
Q: 大型ショッピングセンターやネット通販の普及で商店街が衰退しているという話も聞きますが?
A: 再開発には商店街を活性化するという目的もあります。高松市の丸亀町商店街は、再開発でにぎわいを取り戻した好例として知られています。
Q: 大山や武蔵小山の商店街は、経済産業省の「がんばる商店街77選」に選ばれています。なぜ活気がある商店街でも再開発するのですか?
A: 防災面の課題があるためです。戦後の闇市から発展した商店街が多く、建物が老朽化し、更新時期を迎えています。木造密集地でもあるため、地震や火災のリスクを抱えています。また、商店街は駅前など立地が良い場所にあるため、事業の収益性を確保しやすく、開発する側の事情もあります。さらに、商店街は住居系の用途地域と比べてより高いビルを建てられるため、大規模な開発が可能です。
Q: 商店街の再開発とは、どのようなものですか?
A: タワーマンションをメインとし、下層階に商業施設を備えた複合型のビルに建て替えることが一般的です。
Q: なぜタワーマンションを建てるのですか?
A: 住居のニーズが高く、価格が高騰しているマンションのほうが採算性を見込めるからです。
Q: 商店街で営業していた店は、再開発ビル内に出店できるのですか?
A: 条件が合えば出店できます。しかし、再開発を機に廃業したり、移転したりする店は少なくありません。大山商店街の場合、工事で立ち退いた23店舗のうち、再開発ビルに戻ってきた店は1軒もありませんでした。
Q: なぜ再開発ビルに出店しないのですか?
A: 再開発で地価が上がったり、ビルの維持管理費が転嫁されたりして、以前より店の賃料が高くなりがちです。また、再開発は数年がかりの工事となるため、営業が中断して客離れを招くとの不安もあります。



