青森市が除排雪契約を抜本的に見直し 来冬から「単価契約」へ移行
この冬の記録的な大雪を契機として、青森市は除排雪業者への支払い方法を根本から見直す方針を固めました。市は3月17日、市議会の雪対策特別委員会において、従来の「シーズン契約」を廃止し、来冬からは「単価契約」を導入することを正式に表明しました。この変更は、業者の出動意欲を高め、より効率的な除排雪体制を構築することを目的としています。
「出動しなくても対価変わらず」が批判の的に
青森市では一部地域において、除排雪業者との間で「シーズン契約」を採用してきました。この契約方式では、業者に対して降雪の有無や出動回数に関係なく、シーズンを通じて一定額の対価が支払われます。市側としては、業者が降雪状況に左右されずに機材の準備や人員配置を計画できるという利点を重視していました。
しかし、この制度には重大な欠点が指摘されていました。業者にとっては、たとえ豪雪時であっても出動しなくても受取額が変わらないため、「危険な状況での作業をためらわせる要因になっている」との批判が相次いでいたのです。市民からは、緊急時に迅速な対応が得られないことへの不満が高まっていました。
新たな「単価契約」で出動意欲を向上
新たに導入される「単価契約」では、業者の出動回数や作業量に応じて対価が支払われる仕組みとなります。これにより、業者は積極的に除排雪作業に従事する経済的インセンティブが生まれ、市民へのサービス向上が期待されています。西秀記市長は委員会で、「来冬も豪雪災害に見舞われる可能性があるという前提で、総合的かつ抜本的な見直しを進めたい」と述べ、対策の強化に意欲を示しました。
大雪相談窓口の体制も強化へ
同時に、青森市は大雪に関する市民相談窓口(コールセンター)の体制見直しにも着手します。今冬は、記録的な大雪の影響で相談電話が殺到し、ピーク時には1日1000件を超える着信があったものの、その多くが受け付けられない事態が発生しました。市民からは「電話がつながらない」との苦情が相次ぎ、市の対応力が問われる結果となりました。
市側はこの問題を重く受け止め、人員増強などの対策を通じて窓口体制の強化を図る方針です。担当者は「課題が明らかになったので、改善に向けた取り組みを積極的に進めたい」と説明し、来冬までに実効性のあるシステムを整備する意向を示しています。
青森市は、気候変動の影響により豪雪が常態化する可能性を踏まえ、除排雪契約の見直しと相談窓口の体制強化という二つの柱で、冬季の災害対策を抜本的に見直すことになりました。これらの改革が、市民の安全と安心につながることが期待されています。



