奈良県2026年度予算案が過去最大の6220億円、教育と観光振興に重点投資
奈良県予算案6220億円、教育・観光に重点投資で過去最大

奈良県が2026年度予算案を発表、過去最大の6220億円規模に

奈良県は2月18日、2026年度一般会計当初予算案を発表しました。総額は6219億8700万円で、前年度当初比で10.3%増加し、過去最大の規模となりました。この予算案は、物価高対策をはじめ、子育て・教育支援、産業活性化、観光振興に重点を置いています。県議会には2月24日に提案される予定です。

歳入と歳出の詳細分析

歳入面では、個人県民税や法人事業税の増加により、県税が前年度比8.4%増の1439億円となりました。また、プレミアム商品券の発行など物価高対策にかかる国の重点支援地方創生臨時交付金が増え、国庫支出金が22.1%増の753億円に達しました。県文化会館整備事業などの財源として、県債発行は12.7%増の591億円を計上していますが、2026年度末の県債残高は前年度末から7億円減少し、8739億円となる見込みです。さらに、奈良工業高跡地などの県有資産売却により、財産収入は123.4%増の51億円となりました。

歳出では、退職手当の増加に伴い、人件費が5.6%増の1573億円となりました。これにより、公債費は減少したものの、義務的経費全体では88億円増加しました。投資的経費は、県営住宅桜井団地整備などの補助事業が増え、103億円増加しています。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

行財政改革と重点事業の見直し

行財政改革も進められ、誘客促進に向けた高付加価値旅行商品を全国で展開する「うまし奈良めぐり推進事業」など18事業を廃止し、48事業を見直すことで、2025年度事業比で9.1億円を削減しました。山下真知事は記者会見で、「従前からのプロジェクトを着実に進め、賃上げ促進や消費を冷え込ませない予算を特に厚くした。『物価高対応・県民生活応援予算』だ」と述べ、自身の公約達成率を「97、98%くらい」と評価しました。

子育て・教育支援の拡充

山下知事が重視する子育て・教育関連では、保護者が県内在住で子どもが県内の私立高校に通う全世帯を対象に、授業料支援を拡充する事業に9.1億円を計上しました。また、保育人材確保のため「地域限定保育士制度」を導入する事業費に550万円を充てています。

  • ヤングケアラー支援体制の強化(1162万円):連絡調整などを担うコーディネーターを増員し、支援マニュアルを作成します。
  • ベビーシッター利用料支援(1000万円):対象年齢を3歳未満から就学前児童に拡大します。

産業活性化と観光振興策

産業活性化策では、企業の競争力強化事業に47.7億円を計上し、コスト削減やサービス付加価値向上への取り組みを補助します。また、県内消費回復を図るため、1万円の購入で1万5000円分利用できるプレミアム商品券を発行します。

観光振興では、外国人観光客の増加に対応し、奈良公園の整備・保全に6090万円を計上しました。行政・社寺・民間による協議会を設置し、マナー啓発や受け入れ環境整備を推進します。さらに、「登大路地下歩道」(奈良市)の美化や雨水流入対策も検討されます。

宿泊者数のさらなる拡大を目指し、新規宿泊施設の誘致や既存施設の魅力向上に9698万円を投入。古民家を宿泊施設として活用する場合、新設客室数が4室以下でも投資額が3000万円以上であれば、1000万円を上限に補助する要件を見直しました。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

広域周遊観光の促進

現在放送中のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」や、今夏の世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」を活用した広域周遊観光の促進に2億3950万円を投じます。県内外の自治体と連携し、周遊プランの充実や情報発信を強化し、世界遺産や豊臣秀長ゆかりのエリアだけでなく、その周辺への観光を促します。