福山市、議決経ずに2億7千万円工事着工 職員が議案作成忘れ市長謝罪
福山市、議決経ず2億7千万円工事着工 職員が議案作成忘れ (06.03.2026)

福山市、議決手続きを経ずに高額公共工事を着工 市長が陳謝

広島県福山市は5日、同市草戸町の光交流館移転・新築工事を巡り、地方自治法や市条例で義務付けられている市議会の議決を経ずに、業者と請負契約を結び着工していたことを明らかにしました。契約額は約2億7千万円に上り、市は同日の市議会本会議で契約の追認を求める議案を提出し、賛成多数で可決されました。

担当職員が議案作成を完全に忘れる 別部署任せの思い込みが原因

問題の発端は、所管のまちづくり推進課の職員が、昨年12月の定例会に提出すべき議案の作成を完全に忘れたことにあります。この職員は、「別の部署が議案を作成するものと思い込んでいた」と説明しており、決裁権限を持つ課長以上の管理職もこの重大な見落としに気づきませんでした。

市は昨年12月、一般競争入札で落札した市内の業者と正式に請負契約を締結。地方自治法および福山市条例では、予定価格1億5千万円以上の工事契約については、必ず議会の議決を得ることが規定されていますが、この手続きが完全に抜け落ちた状態で、今年1月から実際の工事が開始されていました。

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別の工事議案作成中にミス発覚 市が再発防止策を強化

ミスが明らかになったのは、今年1月に工事が始まった後、同課の別の職員が他の交流館の工事契約に関する議案を作成している最中でした。この職員が手続きの不備に気づき、内部で問題が表面化することとなりました。

枝広直幹市長は市議会本会議で、「関係者の皆様に深くおわびを申し上げます。二度とこのようなことが起きないよう、再発防止を徹底してまいります」と陳謝。市は再発防止策として、以下のようなチェック機能の強化を図るとしています。

  • 議案作成から決裁までのプロセスにおける多重チェック体制の構築
  • 職員向けの研修・教育の徹底的な実施
  • 関係部署間の連携・情報共有システムの見直し

さらに市は、このミスに関与した職員や管理職に対する処分を検討していることも明かしました。

工事は一時中止も再開へ 完成予定に影響なし

工事はミスが判明した後、一時的に中止されましたが、市議会で追認議案が可決されたことを受けて、9日から再開される予定です。市当局によれば、11月完成を予定している工期に影響はなく、当初のスケジュール通り進められるとのことです。

この問題は、地方自治体における内部統制の甘さや、職員間のコミュニケーション不足が招いた重大な事務手続きミスとして、市民からの厳しい視線が注がれています。福山市は今後、透明性の高い行政運営を回復させるため、再発防止策の具体化と実行が急務となっています。

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