PFAS公害調停申請却下 米軍基地は対象外、法の「欠陥」指摘 沖縄県が発表
PFAS公害調停却下 米軍基地対象外、法の「欠陥」指摘 (24.02.2026)

PFAS公害調停申請が却下 米軍基地は法の対象外、現行制度の「欠陥」も指摘される

沖縄県は2026年2月24日、米軍嘉手納基地周辺で発がん性が指摘される有機フッ素化合物(総称PFAS)の汚染問題に関連し、地元市民団体が提出していた公害調停の申請を県公害審査会が却下したことを正式に発表しました。この決定は2月6日付で行われ、現行の法律では米軍基地に由来する環境汚染問題が公害紛争処理の対象外となることが明らかになりました。

高濃度PFAS検出を受けた市民団体の申請

沖縄県内では、米軍基地周辺の水域から高濃度のPFASが継続的に検出されており、住民の健康への影響が懸念されています。これを受けて、市民団体は昨年10月、国を相手取り、周辺住民に対する血液検査の実施や医療支援の提供を求める公害調停を申し立てていました。申請では、環境基本法第2条が定める七つの公害のうち、「水質の汚濁」による被害が主張されました。

公害紛争処理法の対象外と判断

県公害審査会は決定書の中で、米軍基地などの防衛施設に関する環境問題は、公害紛争処理法の適用範囲から除外されていると明確に指摘しました。つまり、たとえ米軍基地からPFAS汚染が発生していたとしても、現行の法律に基づく調停手続きは認められないという判断が下されました。この決定は、法的な枠組みの限界を浮き彫りにしています。

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決定書が指摘する法制度の「欠陥」

一方で、県公害審査会の決定書は、この状況を「欠陥」と表現し、強い問題意識を示しました。決定書は「申請人らが現状に不安を抱くのはもっともなことである」と述べ、住民の懸念を認めつつ、国に対して実態調査の実施や法規制の整備に積極的に取り組むことを求める意見を付記しました。これは、現行法が米軍基地関連の公害問題に対処できない構造的な課題を指摘するものです。

沖縄県では、PFAS汚染が長年にわたり問題視されており、住民の間では健康リスクへの不安が高まっています。今回の調停申請却下は、そうした懸念に対し、法的な解決手段が限られている現実を改めて示す結果となりました。今後、国や自治体がどのようにこの「欠陥」を解消し、住民の安全を確保するかが注目されます。

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