南極観測船「しらせ」が5カ月ぶりに帰港 豪州との往復任務を終え家族と感動の再会
南極観測船「しらせ」が2026年4月23日、5カ月に及ぶ長い航海を終え、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)に無事帰港しました。港では家族や関係者たちが手を振りながら乗員たちを出迎え、「お帰りなさい」との温かい言葉で労いの意を表しました。
豪州と南極を2往復 観測隊員や物資の輸送任務を達成
海上自衛隊が運航する「しらせ」は、昨年11月19日に出港して以来、豪州と南極との間を2往復する航海を実施しました。主な任務は、第67次南極地域観測隊員や観測機材などの輸送、そして観測業務の支援でした。観測隊員たちは4月上旬に、一足先に豪州から空路で帰国しています。
岩瀬剛艦長は任務達成について、「ほっとしている」と安堵の表情を見せました。さらに、「昭和基地周辺の氷の状態が不安定だったものの、物資の全量輸送を達成することができた」と述べ、満足感をにじませました。南極の厳しい環境下での任務を無事に終えたことへの誇りが感じられます。
家族との感動的な再会 出産を乗り越えた夫婦の絆
帰港時には、乗員たちと家族との感動的な再会の場面が数多く見られました。乗員の岡本佑大さんは、長女の望愛さんを抱き寄せて再会を喜びました。妻の岡本静香さんの腕には、夫が乗船中に誕生した次女の梨愛さんが抱かれていました。
静香さんは涙を流しながら、「出産はとても不安で寂しかったです。これから離ればなれだった期間を埋めることができたら」と語り、航海中の思いを吐露しました。家族の絆が一層深まる瞬間でした。
新婚生活の始まりと航海 笑顔で再会を喜ぶ夫婦
艦上救難員の大塚磨音3曹は、妻の紗月さんと結婚してわずか2週間後に出港を迎えました。航海中も観測の支援などについて連絡を取り合っていたものの、久々の再会に感慨深げでした。出迎えを受けた大塚さんは、「会えてうれしい。やっと一緒にいられます」と笑顔を見せ、新たな生活の始まりに期待を寄せました。
南極観測船「しらせ」の帰港は、単なる任務の終了ではなく、乗員たちと家族にとってかけがえのない再会の時となりました。今後も南極観測の重要な役割を担い続けることが期待されます。



