高梨沙羅、4年前の悪夢に終止符 チーム一丸で支えジャンプ混合団体銅メダル獲得
高梨沙羅、4年前の悪夢に終止符 混合団体で銅メダル (11.02.2026)

ミラノ・コルティナ五輪で日本ジャンプ混合団体が銅メダルを獲得

ミラノ・コルティナオリンピックは10日、ジャンプ混合団体競技が行われ、日本チームが見事に3位に入り、銅メダルを獲得しました。メンバーは丸山希選手(北野建設)、小林陵侑選手(チームROY)、高梨沙羅選手(クラレ)、二階堂蓮選手(日本ビール)の4人で構成され、前回の北京大会でメダルを逃した雪辱を果たす形となりました。

4年前の悪夢を乗り越えて

日本チームの誰もが忘れていなかったのは、4年前の北京オリンピックでの出来事です。当時、高梨沙羅選手はスーツの規定違反により失格という苦い経験を味わっていました。その記憶は深く刻まれており、今回の大会では「沙羅のために」という思いがチーム全体を結束させました。高梨選手とそれを支える仲間たちが一丸となって、あの悪夢に立ち向かったのです。

チームメートの温かい支え

幼い頃から高梨選手に憧れていた丸山希選手が1番手で勢いをつけ、北京大会でもチームメートだった小林陵侑選手が安定した飛躍でバトンをつなぎました。そして、高梨選手からバトンを受けた二階堂蓮選手が、重圧のかかるアンカーとして100メートル越えのジャンプを成功させます。

開幕後、メンバー入りを打診された高梨選手は「本当に私でいいんですか?」と一度回答を保留するほど、団体戦への恐怖を抱えていました。五輪直前のワールドカップでも失敗し、泣きながら他の3人に頭を下げる場面もあったといいます。

仲間の励ましが力に

元気のない高梨選手の姿を仲間たちが気遣い、レース直前に小林選手が「楽しもうよ」と声をかけ、二階堂選手も「沙羅さんは楽しく飛んでください。僕がその分やってやりますから」と続けました。先陣を切る丸山選手の姿を見て、高梨選手は覚悟を決めます。「もうやるしかない。積み上げてきたものをここで出せないなら、私の競技人生は終わりだな」という思いで、96メートル50と97メートルの飛躍を成功させ、ついにメダルを手にしたのです。

涙の歓喜と感謝の言葉

歓喜の輪が解けた後、高梨選手は4年前のメンバーだった伊藤有希選手(土屋ホーム)らとも抱き合い、我慢していた涙があふれ出ました。失意の中でも競技を続けてこられたのは、北京後も変わらず一緒に飛んでくれる仲間がいたからだと振り返ります。

高梨選手は「4人だけで取ったメダルではない。皆のおかげで幸せな日にできて、自分の中でピリオドを打てた」と語り、チーム全体の支えに感謝の意を表しました。この銅メダルは、個人の力だけでなく、結束力と相互支援の大切さを改めて示す結果となったのです。