ストライキ権はILO条約で保護、国際司法裁が勧告的意見
ストライキ権はILO条約で保護、国際司法裁が勧告的意見

国際司法裁判所(ICJ、岩沢雄司所長)は21日、労働者のストライキ権が国際労働機関(ILO)条約で保護されているとの見解を、勧告的意見として示した。この意見は、ILO第87号条約の解釈を巡り長年続いてきた労使間の対立に終止符を打つものとして注目される。

条約解釈を巡る長年の対立

ILO第87号条約は、労働者の結社の自由や団結する権利を保障している。しかし、条文には「ストライキ」という文言が明示されていないため、各国が国内法でストライキを制限することが可能だと使用者側は主張してきた。一方、条約の履行を監視するILOの監督機関や労働者側は、ストライキ権も当然含まれると解釈し、両者の間で長年にわたる対立が続いていた。

この対立を受け、ILOは2023年11月にICJに対して条約の解釈について見解を示すよう要請。ICJは審理の結果、ストライキ権が条約で保護されているとの結論に達した。

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裁判官の賛否

オランダ西部ハーグにあるICJの法廷で、岩沢所長が勧告的意見を読み上げた。裁判官15人のうち10人がこの意見に賛同した一方、スロバキア、フランス、中国、ヨルダン出身の4人の裁判官は反対した。反対意見の詳細は明らかにされていないが、条約の文言解釈やストライキ権の範囲に関する見解の相違があったとみられる。

勧告的意見の法的位置づけ

ICJの勧告的意見は判決とは異なり、法的拘束力はない。しかし、国際法の解釈に関する権威ある見解として、各国の国内法やILOの活動に影響を与えることが期待される。今後、各国がストライキ権を制限する国内法を改正する動きや、ILO監督機関の判断が強化される可能性がある。

今回の意見は、労働者の権利保護の観点から重要な一歩と評価される一方、使用者側からは反発も予想される。今後の国際的な労働基準の議論に大きな影響を与えることになるだろう。(共同)

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